【“剛腕”郷原のGI指南「天皇賞・春」】1勝馬エタリオウに十分チャンスあり

2019年04月26日 21時03分

郷原元騎手

【“剛腕”郷原洋行元騎手のGI指南「天皇賞・春」(日曜=28日、京都芝外3200メートル)】こんにちは、郷原洋行です。

 先週はGIがなかったので先々週の話になりますが、皐月賞のサートゥルナーリアは強かったですね。返し馬であれほど柔らかい体の使い方をする馬は珍しく、おそらく相当乗り味が良いと思います。前回のこのコラムで自分も一度調教でいいから乗ってみたいと記しましたが、改めてそう感じました。今年のクラシック戦線はこの馬が中心になることは間違いないでしょう。

 アーモンドアイが凱旋門賞挑戦を断念したそうですが、もしかしたらこの馬がその穴を埋めてくれるかもしれませんね。

 両頭に共通しているのはルメール君が乗っているということ。改めて記すまでもないですが、皐月賞の手綱さばきも上手でした。直線でヴェロックスとぶつかったことを、とやかく言う人もいるようですが、私の目にはむしろもっとヨレておかしくないのを彼の技術で最小限にとどめたように映りました。それよりもそこまでの運び方に無駄がなかった点を評価するべきでしょう。

 桜花賞に続き2週連続のJRA・GI制覇でもあり、ここまで上手に乗られると感心するしかないというのが私の印象です。

 さて、天皇賞の話に移りましょう。

 私自身は春秋合わせて4勝しているのかな…。自分でもはっきりした数字が分からなくなるほど古い話になってしまいました。秋が2000メートルになってからはニッポーテイオーで勝たせてもらいましたが、私の世代ではやはり天皇賞というと3200メートルという印象があります。長丁場ならカバーラップ2世の子供などが活躍していた時代で、スリージャイアンツで勝った秋の天皇賞(1979年)は思い出深いですね。

 そこで今年の見解ですが、秋の天皇賞の例を持ち出すまでもなく、近代競馬ではスピードが優先される番組作り。それに応じた血統の配合となっているので、長距離戦の予想は難しくなり、荒れる傾向になりますね。昔は春の天皇賞といえば、他のGIを勝っている実績がある馬でないと勝てないレースだったけど、近年は真逆。ここが初GIどころか初重賞制覇なんて馬もざらにいます。普段、距離不足で勝てない馬が、この距離で、というケースが出てきていますね。そういう意味で期待したいのはエタリオウ。まだ1勝馬ですが、十分チャンスはあると思います。

 他ではフィエールマン、ユーキャンスマイル、メイショウテッコンあたりにも勝機があるでしょうか。1週前追い切りでシャケトラが故障をしてリタイアしたのは残念ですね。また、長距離は騎手なんてことをいいますが、ここも終わってみれば外国人の勝利か?なんて気もしています。

(構成=競馬ライター・平松さとし)