【青葉賞】マカヒキ全弟ウーリリ「能力は本物」なのに陣営のトーンが上がらないワケ

2019年04月24日 21時30分

マカヒキの全弟ウーリリの評価は今回も実に悩ましい

【青葉賞(土曜=27日、東京芝2400メートル=2着までに5・26日本ダービー優先出走権)POGマル秘週報】毎日杯ウイークに当欄で取り上げたのは友道厩舎のウーリリ。その内容はいわゆる“玉虫色”のものだった。それに気付いた読者も少なくないのでは?

 書き手の気持ちとしては「走るかもしれませんけど、その可能性は決して高くはないですよ」。そのような内容になってしまったのには当然ながら理由がある。実際に調教を見ている自分自身の感覚だけでなく、騎乗している人間の手応えも擦り合わせての結論。仮に1か月前のあの時点に戻っても、同じ答えになってしまう…と思う。

「注目されているし、人気にもなる馬ですからね。正直、難しいんです。さすがに強気なことは言えないけど、弱気なことも言いたくないし…。間違いなく言えることは、緩さを感じる休み明けでの重賞挑戦。そこで2着に走ったのだから、持っている能力は本物だったんですよ」

 レース後にこう語ってくれた藤本助手だが、毎日杯前のトーンは明らかに低かった。そして毎日杯で2着と結果を出した後となる、このGII青葉賞を前にしてもトーンは決して高くはない。なぜなのか? 助け舟を出したのは大江助手だ。

「芝の実戦にいくと“走りが変わる”とジョッキーは言うんですよね。確かにすごくいいバネをしている。それは僕らも感じますよ。でも、それ以上に芯の入りきっていない馬の緩さが気になってしまうんです。僕らが騎乗している調教はウッドチップがメイン。なので、どうしても大きいことが言えなくなってしまうんですよ」

 デビュー前からの懐疑的な目に反発するかのような成績。ならば今回の青葉賞こそは素直に素材の良さを信じたいところだが…。実は今回もまた微妙なところがある。ウーリリの青葉賞出走は同じ金子真人HD所有で、藤原英厩舎のカントル(弥生賞5着=次週の京都新聞杯へ)との「使い分け」で決まったことだからだ。

 わずかしかないダービー切符を所有馬同士で争う構図を避けたいオーナーサイドの意向はもっともだが、ウーリリは「イレ込みとかの心配はないんですけど、芯の入っていない馬ですし、長距離輸送がこたえそうな感じもするんです」と大江助手。ただし、これも「実際にやってみたら、まったく大丈夫だったってことになるかもしれませんが」との言葉が続いただけに、その判断は当日のパドックまで持ち越したいところだが…。

 ちなみに記者の現時点の本命候補は同じディープインパクト産駒でも角居厩舎のトーセンカンビーナ。ダービーには出走できる、いや出走してもらいたい素材だ。

「一にも二にもゲートなんですよねえ。練習では我慢できるんですけど、本番ではそれができない。スタートの後の走りは優等生で、いつも最後はしっかりと伸びてくれるんですが…」と近走のもったいない内容を嘆く辻野助手。しかし、あのマーフィーが「ゆったりとした距離のほうが合うタイプと言ってくれた」と聞けば、やっぱり評価は下げられない。2400メートルの距離で早めにリカバリーできれば2着以内には入れるのでは。そう信じて全力応援しようと考えている。