【海外競馬回顧】有終の美ウィンクス「33連勝」のとてつもない価値

2019年04月18日 21時30分

33連勝で現役最終戦を締めくくったウィンクス(ゼッケン7)。左は日本馬クルーガー(撮影=平松さとし)

【TPC秋山響の海外競馬解析】13日、豪シドニーのランドウィック競馬場に大入り満員となる4万2000人を超える大観衆を集めて行われたGIクイーンエリザベスS(芝2000メートル、1着賞金232万豪ドル=約1億8600万円)。H・ボウマン騎手騎乗のウィンクス(牝7=父ストリートクライ、C・ウォーラー厩舎)が日本馬クルーガーに1馬身半差をつけて優勝。引退レースを白星で飾った。

 単勝1・06倍での出走となったウィンクスはいつものように中団待機から最終コーナーで外を回る安全策をとりながら、直線でもしっかりと末脚を披露。メンバー最速となる上がり600メートル=33秒82で勝負を決めた(最速区間は残り400メートル→200メートルの10秒97)。

 確かに着差はそれほどでもなかったが、ペースが遅かったことに加えて、最内を突いてきたクルーガーとでは実際の走行距離に10メートルほどの差があったという計測データも出ている。クルーガーの走りは素晴らしかったが、それをウィンクスがさらに上回ったということだろう。

 ウィンクスは、33連勝(オセアニア記録)、GI・25勝(世界記録)、総獲得賞金2645万1174豪ドル(約21億2000万円=世界記録)、GIコックスプレート4連覇(史上初)など数々の記録を打ち立てての引退となった。個人的に最も敬服したのは2015年5月のGIIIサンシャインコーストギニーから約4年間負けなしだったこと(この間に33連勝)。

 当たり前のことだが、馬はマシンではない。4年間もトップレベルで無事に走り続けることがどれだけすごいことか。馬自身の肉体的、精神的な強さはもちろんだが、計り知れないプレッシャーを乗り越えたウォーラー調教師をはじめとするスタッフにも心からの拍手を送りたい。