【“剛腕”郷原のGI指南「皐月賞」】サートゥルナーリアは休み明けでも好勝負

2019年04月12日 21時00分

郷原元騎手

【“剛腕”郷原洋行元騎手のGI指南「皐月賞」(14日、中山芝内2000メートル)】こんにちは、郷原洋行です。

 先週の桜花賞は休み明けだったグランアレグリアがレースレコードで圧勝しました。1番人気に推されたダノンファンタジーは順調に使われていたこともあり、私もかなり有力だと思っていたのですが、勝ち馬を追いかけたら逆に一杯になってしまいました。この2頭は新馬戦でもグランアレグリアに軍配が上がっており、これが現状の力差と素直に認めた方がいいのかもしれません。

 それにしても今年初戦ながら勝たせてしまった藤沢(和雄調教師)君にはまたしても驚かされました。彼はトップトレーナーということもあり、度々アッと言わせてくれますが今回もまさにそう。

 そして、感じたのは休み明けといっても昔とは違う認識を持たないとダメということです。トレセン内の施設や技術の向上はもちろんですが、外厩代わりに使う牧場の施設も昔とは比べ物にならないくらい充実しており、3か月、4か月の休み明けといってもしっかりと仕上がって戻ってくるケースが多くなりました。

 私が現役の時代は、重賞ではないオープンの平地レースというのがあって、そこを叩きながら仕上げていったものです。しかし、現在はそういう競走こそなくなったものの、久々での仕上がり具合は昔よりはるかに上になっているようです。

 さて、今週の皐月賞でも休み明けの馬の中に有力馬がいますね。サートゥルナーリアです。

 こちらは昨年の暮れにGIホープフルSを優勝しました。その走りぶりはいかにも柔らかそうで、乗れるものなら調教にでも乗って確かめてみたいと感じさせるほどでした。藤沢君同様、何度も驚かせてくれた名調教師の角居(勝彦)君が面倒を見ているという点も好材料。いきなり好勝負をしてくれるのではないでしょうか。

 逆転候補として期待したいのはダノンキングリーとアドマイヤマーズあたりでしょうか。

 それぞれ共同通信杯の1、2着。少し間の空いた臨戦過程に加え、両馬の過去のレースぶりを振り返っても弥生賞やスプリングSといったステップレース組より面白い感じがします。

 ところで皐月賞といえば個人的には非常に思い入れの深いレースです。というのは私自身、初めて勝ったGIがリュウズキによる皐月賞(1967年)だったのです。当時はGIという言い方はしませんでしたが、クラシック競走に乗れるだけでも夢のような時代でした。野平祐ちゃん(祐二元騎手・故人)の乗り馬が何頭か重なったため自分に回してくれた馬でした。体の立派な馬で、乗り味も良かった。癖もなく夢中に追ったら勝った感じでした。

 さて、今年は誰にどんな思い出を残す1冠目となるのか。楽しみにしたいですね。
(構成=競馬ライター・平松さとし)