【東京スプリント】菜七子 ダート千二4戦無敗のコパノキッキングで重賞初V決める!

2019年04月08日 21時34分

藤田菜七子

 菜七子が新時代の扉を開ける――。10日に大井競馬場で行われる交流GIII東京スプリント(ダート1200メートル)でJRA唯一の女性ジョッキー・藤田菜七子(21=美浦・根本厩舎)が重賞初制覇に挑む。パートナーは2月のフェブラリーSでGI初騎乗となった3枠6番のコパノキッキング。重賞2勝の実績から1番人気濃厚で水曜の夜は菜七子から目が離せない(同レースの前売りは9日からスタート)。

「前回は調教で騎乗して、乗り味が良くて素晴らしい馬だと感じていました。実戦でも最後はすごくいい脚を使ってくれましたね。意識的に後ろから行きました。道中は外から他馬に並ばれて一瞬ハミをかみましたけど、すぐに落ち着いてくれた。どんなレースでもできる馬だと思います」とは菜七子のコパノキッキング評。

 JRA女性騎手として初のGI騎乗となったフェブラリーSでは後方待機策から1頭、また1頭と抜き去って5着まで押し上げた。「いつもテレビなどで聞いているファンファーレはすごかったし、泣きそうになりました」と当時の菜七子はGIの素晴らしさを実感。そしてパートナーの癖や性格はしっかりと体に染み込ませている。

「今回は実績のある1200メートル。自分にとっても重賞を勝つチャンスであり、続けて乗せてもらえるのもありがたいこと。自信を持って乗れるようにしたい」と周囲への感謝とともに、レースでのイメージを膨らませている。

 3月からの新減量制度の導入に伴って、平場戦は斤量3キロ減となり4週連続勝利。高松宮記念(スノードラゴン=17着)でGI連続騎乗も果たし、またひと回り成長した菜七子。大井での騎乗は昨年12月4日(アーバンステージ師走賞・タマモオテンバ=14着)以来だが、2017年8月にファヌエルで勝ち星があるコースでもある。

 フェブラリーS後にDr.コパこと小林祥晃オーナーが“可能性”として公言した米GIブリーダーズカップ(スプリントやダートマイルは11月2日=サンタアニタ競馬場)への参戦を実現するためにも、メモリアルな勝利を挙げたいところだ。

 もちろん、栗東トレセンからコパノキッキングを送り込む陣営は大偉業達成に向けて仕上げに余念がない。前走後は放牧でひと息入れ、帰厩後の調整は順調そのもの。土曜(6日)はウッドで6ハロン85・9―37・8―12・7秒を馬なりでマークした。実にダイナミックなフットワークで馬体の張りも素晴らしい。

「放牧明けでもそれほど変わった感じはありません。今回は結果を出している距離。ジョッキーも2度目の騎乗なのでキッキングの良さを引き出してくれると思います」と上本助手。

 GIII連勝の勢いを駆って挑んだ初GIのフェブラリーSは5着だったが、インティに騎乗した武豊の絶妙の逃げが光ったレース。差し馬にとっては厳しい展開の中、出走馬次位の上がり35秒2の末脚を駆使した追い込みは同馬の今後の選択肢を広げる結果となった。

「GIは独特の雰囲気でしたが、キッキングの様子は普段と変わらなかった。結果は残念だけど、いい競馬をしてくれたと思います。あのペースならもう1列前で、と言うのは簡単ですが、そうすればもっと馬は行きたがったでしょうし、最後まで脚を温存できたかは…。人馬とも落ち着いてレースへ臨めた点は良かったんじゃないでしょうか」と同助手。

 今回は4戦無敗のダート1200メートル。3走前のGIIIカペラSでは上がり34秒9の鬼脚で直線一気を決めている。リズムに乗りやすい距離で菜七子=キッキングが、大井競馬場のカクテルライトを浴びて大外を爆走するシーンが目に浮かんでくる。

★菜七子はJRA重賞に12回騎乗して〈0・0・0・12〉。最高着順はフェブラリーSでのコパノキッキング5着(4番人気)だが、他の11頭はすべて6番人気以下の伏兵でもあった。ちなみにグレードのつく交流重賞は過去2回騎乗で8、12着。