【桜花賞・東西記者徹底討論】上積み大きいビーチサンバかマイルなら牝馬トップのグランアレグリアか

2019年04月03日 21時32分

マイルなら牝馬トップのグランアレグリア

【桜花賞(日曜=7日、阪神芝外1600メートル)東西記者徹底討論】第79回桜花賞で2019年のクラシックがいよいよ開幕する。「独創」荒井&「分析官」岡崎はともに気合十分。桜花賞攻略の常道とも言える王道トライアル・チューリップ賞からの本命選択を拒む、攻めの姿勢を見せた。新元号発表ウイークに、新たな歴史の扉が開くのか!?

 荒井敏彦(東京スポーツ):昔から競馬は世相を映す鏡って言われてるじゃん。

 岡崎翔(大阪スポーツ):誰がいつ言ったかは知りませんが…。とりあえずレース分析に世相は必要ないと思いますけど。

 荒井:確かに、その通り…って、そういう流れじゃなくてさ。新元号で盛り上がってるわけだから。もう少し空気を読んでくれ。

 岡崎:そもそも、新元号が発表されても改元は来月の話です。平成はまだ続くんですから。

 荒井:やりにくいな、もう~。だから歴史はもう動きだしてるんだって。そろそろ桜花賞の歴史が動いてもいいと思わないか?

 岡崎:何がどう動くんですか? 桜の開花に合わせて、1週前倒しにするとか?

 荒井:そうじゃなくてさ。チューリップ賞ばかりが王道ローテとは限らないってことさ。

 岡崎:チューリップ賞を快勝した2歳女王ダノンファンタジーを絶対視しないためのこじつけにも聞こえますが…。だいたい阪神JFの上位馬は年明け後も順当に結果を出しているわけですし、その流れを大事にしたほうがいいんじゃないですか?

 荒井:分かった、分かった。ではキミの分析から存分に披露してくれ。

 岡崎:◎ビーチサンバです。

 荒井:なんだよ、キミもチューリップ賞組じゃないのかよ。

 岡崎:デビューからの上積みが一番大きいのは間違いなくこの馬ですから。デビュー時の調教はまだ頼りなくて、体がうまく使えていませんでした。もちろん、馬券も見送り。そんな段階でも2歳戦から結果を出し続けてこれたのは、生まれ持った器が大きいってことです。今はもう十分にGIを狙える位置にいると思いますよ。

 荒井:重賞3連敗で先着を許した馬が揃って出てくるのに…。オレにとっては物差し的な存在なんだけど。

 岡崎:1週前追い切りでは馬体に厚みが増して、たくましい姿を見せてくれました。もちろん、フットワークも力強く、反応もシャープ。すべてにおいて2歳時よりも大幅にレベルアップしています。少なくとも阪神JF、クイーンCで先着を許したクロノジェネシスを、今度は逆転する計算が成り立ちますね。

 荒井:分析官の算式にも時には間違いがあるからね。今年は歴史が動く年。◎グランアレグリアならそれが可能だ。

 岡崎:明け3歳初戦で桜花賞制覇ですか。確かに勝てば史上初の快挙らしいですが…。

 荒井:振り返ると新馬戦でダノンファンタジーと戦っているのが面白いよな。もちろん、お互いにパワーアップして当時とはすべてが違うわけだけど。デビュー前から〝桜花賞はこの馬〟と思わせる完成度の高さを見せていたし、マイルなら牝馬トップの評価を変えるつもりはないよ。

 岡崎:朝日杯FS(3着)は目標にされたのもあるにしても、新馬戦、サウジアラビアRCが文句のつけようのない素晴らしい走りだったことを考えると拍子抜け。タイトなレースになると、案外モロいタイプなんじゃないですかね。

 荒井:当時は初めての右回りだったし、良馬場発表といっても、小雨が降っている中でのレースだったのも、少なからず影響した。何より断然の1番人気って重責から初めて逃れられるのが大きい。新馬戦の再現でダノンファンタジーを寄せ付けなくても、まったく驚きはないぞ。

 岡崎:そのダノンファンタジーは揃って相手筆頭ですか。チューリップ賞は直線で前が壁になっても、慌てず騒がず余裕たっぷりの勝利。持っている能力が高いのは間違いありません。ただ、最近は稽古でかかる面が日増しに強くなってきているし、馬体も寸詰まりで短距離色が濃くなってきたように感じます。

 荒井:そこなんだよな。チューリップ賞の最終追い切りも、時計が出過ぎてかえって不安がよぎった。落とし穴があれば折り合いだろうな。

 岡崎:クロノジェネシスも差はないでしょう。阪神JF(2着)は出遅れを差し引きすればダノンファンタジーとも互角。それでも3番手にしたのは完成度が高く、上積みがそこまで大きくはないためです。

 荒井:ほかではアクアミラビリスがエルフィンSで期待が膨らむ鋭い末脚を見せた。馬体の維持が課題だけに、勝った後に間隔が取れたのも大きいな。

 岡崎:シゲルピンクダイヤは休み明けのチューリップ賞で2着。勝ち切るまではどうかと思いますが、臨戦過程やレース内容を踏まえれば、本番でパフォーマンスをさらに上げてきそうです。

 荒井:あとはシェーングランツかな。跳びが大きい馬で、窮屈な走りを強いられた阪神JF(4着)は力負けじゃない。前走(チューリップ賞=5着)だけで見限るのは危険だろ。