【スプリングS】ロジャーバローズ ラスト4ハロンの「我慢比べの強さ」で下克上だ!

2019年03月15日 21時03分

しっかりとした脚取りでステップアップしてきたロジャーバローズ

【スプリングS(日曜=17日、中山芝内1800メートル=3着までに4・14皐月賞優先出走権)新バージョンアップ作戦】4・14皐月賞まであと1か月。日曜の中山競馬場では最終トライアルのGIIスプリングSが行われる。実績馬を重視できない牡馬戦線の戦況から、新VU作戦の明石尚典記者は◎ロジャーバローズで勝負。先の弥生賞に続いてここも波乱あり、のスタンスだ。

 重要トライアル・弥生賞は3連単45万円超の大荒れ。2歳王者アドマイヤマーズは今年初戦の共同通信杯でつまずき、もう一頭のGI馬サートゥルナーリアは本番直行。混迷を深める牡馬クラシック路線に確かな道筋は見えるのか? これが当レースの大きなテーマとなる。

 人気の中心はクリノガウディー、ファンタジストの朝日杯FS上位組。GI・2着&重賞2勝の看板が光るとはいえ、先の共同通信杯で朝日杯組の優位性に疑念が生じたばかり。傑出馬不在の混戦ムードなら、あえて実績重視のスタンスを取る必要もないだろう。

 キャリア3戦の自身上がりが35秒8→35秒9→35秒6。数字だけを見れば1、2、1着の成績が信じられないロジャーバローズだが、この低速上がり連発はすべて内回り(新潟→京都→京都)だったがゆえ。ラスト4ハロンラップに焦点を合わせれば、典型的なジリ脚とはまた違ったキャラが見えてくる。

 ラスト4ハロンのレースラップを2ハロンごとに分割した最小値は、新馬戦のラスト2ハロン23秒5。数字は平凡も11秒8→11秒7の加速ラップで突き抜けたあたりは、水準以上の瞬発力のたまものと言えよう。続く紫菊賞は24秒0(12秒0→12秒0)→23秒8(11秒9→11秒9)と一度も減速のないラップ構成でフィニッシュ。前走の福寿草特別こそ23秒7→24秒2と減速したものの、ラスト2ハロンは12秒1→12秒1とラップを落とさずにゴールを駆け抜けている。33~34秒台前半の速い上がりを叩き出せるかは未知数も、ラスト4ハロンの我慢比べ(一貫型ラップ)にはめっぽう強い――。データからはこんなキャラが浮かび上がってくる。

 近2年のスプリングSでは最速上がりをマークした馬が勝利を手繰り寄せたとはいえ、レースの上がりそのものはともに36秒台(2017年=36秒3、18年=36秒4)。持久力勝負濃厚とみれば、ロジャーバローズに一日の長があろう。弥生賞に続く“格下”による下克上。道筋が見えるどころか、混迷が極まった。レース後に抱く感想はおそらくこうだ。