早くも正念場を迎えた米国の世界最高賞金レース「GIペガサスワールドC招待S」

2018年02月01日 21時30分

【TPC秋山響の海外競馬解析】以前の当コラムで、GIIニエル賞、GIIフォワ賞、それにGIヴェルメイユ賞という凱旋門賞に向けた最重要前哨戦が今年は1週間前倒しになると記した。しかし、その後、1月17日に開かれた欧州パターン競走委員会でこの変更は認められず、結局、昨年同様に凱旋門賞から3週間前(今年は9月16日)に開催されることになった。

 すでに主催者であるフランスギャロの公式HPで日程を公表していただけに、いささかお粗末な話ではあるが、フランスギャロが凱旋門賞との間隔を広げたい意向を持っているのは確か。6つのGIをまとめて行う「愛チャンピオンズウイークエンド」とのバッティングが障壁のようだが、将来的にはスケジュールが変更になる可能性は十分にある。

 さて、話題は変わって米国競馬。1月27日に米フロリダ州のガルフストリームパーク競馬場で行われた世界最高賞金レースのGIペガサスワールドC招待S(ダート9ハロン)だ。このレースは、2日前に米年度代表馬に選ばれたばかりのガンランナー(牡5=父キャンディライド)が、昨年のGIトラヴァーズSの勝ち馬で米最優秀3歳牡馬ウェストコーストに2馬身半差をつけて快勝。GI・5連勝を果たすとともに有終の美を飾った。今後は米ケンタッキー州のスリーチムニーズファームで種牡馬となる。

 今年のペガサスワールドC招待Sは前年比430万ドル増の総賞金1630万ドル(フルゲート12頭分の出走権が1頭100万ドルで計1200万ドル。増加分の430万ドルは主催者が負担)で行われたが、1着賞金は据え置きの700万ドル。敗者に優しくなったのが特筆すべき点で、たとえば今年は6着以下最下位まで一律で65万ドルもの賞金が出た(昨年は4着以下が一律25万ドル)。

 ただ、それでも多くの馬主が赤字収支になることが予想されたので、昨年即ソールドアウトした出走権は、今年は3頭分が売れ残って結局、主催者自らがその分を買う羽目になった。昨年鳴り物入りで始まったレースは正念場を迎えていると言えそうだ。