【ホープフルS】牝馬ナスノシンフォニーがあえて牡馬に挑む理由

2017年12月26日 21時30分

オークスで好レースをするために牡馬に挑むナスノシンフォニー

【ホープフルS(木曜=28日、中山芝内2000メートル)dodo馬券】12・24有馬記念の余韻が残る28日、2017年の“締め”として行われるのは今年からGIに昇格したホープフルS。昨年の優勝馬レイデオロがダービー馬になったのは記憶に新しいが、今年は重賞勝ち馬がマイル経験しかないジャンダルム1頭とやや小粒なメンバー構成。そこで当欄が狙うのはナスノシンフォニー。牝馬の身であえて牡馬にアタックするのは、並々ならぬ陣営の意欲と期待の表れでもある。

「どうしてこのレースを使うのかって? それは目標である来春のオークスで“いい競馬”をさせたいからですよ」

 牝馬ながら牡馬相手、それも2000メートルのGIに参戦させる意図について、こう切り出した武井亮調教師。冒頭の言葉の後、さらに続けた。

「オークスに出走するには例年、2勝していれば大丈夫。だったら普通に500万下を使えばいい? しかしこの時期の中距離戦って、少頭数のレースが多いんですよ。言い方は悪いかもしれませんが、そういうところでオークスに出る資格だけ得ても仕方がないと思うんです。目標はオークスに出走させることではなく、そこで“いい競馬”をさせること。だからあえて牡馬相手でも、多頭数の厳しいレースが経験できそうなホープフルSを選びました」

 一体どれほどの期待をナスノシンフォニーに寄せているのか? 同師の話を聞いていると、それがビンビンと伝わってくる。しかし、ここまでの2戦を振り返ると、あまり強さは伝わってこない。初戦は前半から行きっぷりが悪く、ゴール寸前でようやく間に合ってのハナ差勝ち。2戦目(百日草特別)は牡馬相手とはいえ2着に敗れ、早くも土がついた。それでも武井調教師には全く悲観の色がない。

「はっきり言って、まだこの馬のポテンシャルは発揮できていないと思っている。デビュー戦は勝ったというだけで全く競馬になってませんでした。前走は直線で最内を突いたのですが、少しちゅうちょするようなところがありました。それでも初戦に比べれば行きっぷり、道中の出し入れなどは格段に進歩していた。今度は3戦目。前走の経験を生かして、もっといい走りができるんじゃないかと思っているんです」

 単オッズ1・5倍だった昨年のレイデオロのような絶対的な存在が今年はいない。トレーナーの思惑通りに上昇カーブを描き、ナスノシンフォニーがフルに実力を発揮できるようなら、オークスよりも前にビッグタイトルを手中にしても不思議はない。