【有馬記念・馬相診断】キタサンブラック「レース当日に目つき激変」

2017年12月21日 21時33分

大型馬にしては小顔のキタサンブラック

【有馬記念(日曜=24日、中山芝内2500メートル)馬相診断】2017年後半GI戦のテーマは少し前までは“外国人騎手”だったが、ここ2週“馬相”に移行しつつある。週末の“虎の巻物”でおなじみの本紙・虎石晃記者が指摘した「シンメトリーな流星」を持つ美女美男が連勝(ラッキーライラック→ダノンプレミアム)しているのだ。そこで今週の有馬記念でも馬相に注目した。

 キタサンブラックを丸3年間担当している辻田厩務員はこう話す。

「入厩したときは510キロほどで今は540キロありますけど、若いころからそんなに顔は変わってないですね。細長い感じで頭が軽く、顎もシュッとして男前です。重苦しさがないのが特徴で、この手のタイプは長丁場が得意だと思います」

 確かに大型馬にしてはビックリするほどの小顔で、ほぼ左右対称の鼻梁白が美しい。聡明さが漂っているのは誰が見ても明らかだ。北島三郎オーナー(名義は大野商事)が売れ残っていたこの馬の目を見て「オレを買っておいたほうがいい」と訴えかけてきたので購入したという秘話を語っているのは有名だ。数々のヒット曲を世に送り出したオーナーにだけ、その宿った光を放っていたに違いない。

 そのあたりを辻田厩務員に聞くと「馬房にいるときはいつも穏やかな目つき。ボケーッとしていますけどね(笑い)。ただ、レース当日になると装鞍からパドック、返し馬と一気に目つきが鋭くなって表情が変わるんです。オンオフの切り替えが上手で、レース以外ではそういうところを見せないので」。

 3歳1月のデビューから一度たりともローテーションを崩すことなく走り続けてきたように、レース以外で無駄なエネルギーを使わなかったことがこれだけの名馬へと上り詰めた要因なのだろう。

 ちなみに前週の朝日杯FSを圧勝したダノンプレミアムはキタサンブラックとうり二つ。鼻梁白の形、ラインともソックリで兄弟馬でもここまでは似ないだろうというレベル。顔写真を見た辻田厩務員も「ブラックと本当によく似てますね」と驚いていた。

 キタサンブラックが有馬記念を勝って次世代をダノンプレミアムに託す――。主役のバトンパスはイケメンからイケメンへ…ストーリーは出来上がっているのかもしれない。

◇ここ2週のGI優勝馬はともに流星馬。阪神JF=ラッキーライラックは細いラインが入った栗毛馬。朝日杯FSのダノンプレミアムは、本文にあるように額へ向けて隕石が流れているような、美しい流星を持つ青鹿毛馬だ。ちなみにもう1週前のチャンピオンズC=ゴールドドリームは、額に斜めの星を持つ鹿毛馬。

★馬相解説=馬の顔に浮き出る白い毛は“白斑”と呼ばれ、個体識別に使われる。額の部分だけに固まって生えているものを“星”といい、星が下方に流れているものを“流星”、さらにハナの部分にまで伸びた形状を“流星鼻梁白”と呼ぶ。