【香港国際競走】“マジックマン”モレイラ直撃 カップ出走ネオリアリズムに「何も心配していない」

2017年12月05日 21時31分

“任せろ!”といわんばかりにポーズを決めるモレイラ

【香港国際競走(12月10日=シャティン競馬場)】週末はGI・5本立て――2歳女王を決める阪神JF(阪神芝外1600メートル)と並行して、海外では4つの香港国際競走(香港スプリント=芝1200メートル、香港マイル=芝1600メートル、香港カップ=芝2000メートル、香港ヴァーズ=芝2400メートル)が行われる。昨年はサトノクラウン(ヴァーズ)とモーリス(カップ)が勝利を収めており、今年はすべてのカテゴリーに8頭が挑む。その日本馬のキーマンになるのはやはり“マジックマン”ことジョアン・モレイラ(34)。今回の意気込みを余すところなく語ってもらった。

 ――今年前半はラッパードラゴン(※)での3冠達成が話題の中心だった

 モレイラ:彼は今でもベストホース。一緒に勝ち得たトロフィーは部屋の真ん中に飾ってあるよ。ひと言では表現できない強さとパフォーマンス。僕のキャリアにおいて彼を忘れることは永遠にないだろう。無事なら多くのビッグタイトルを得ていた、そう信じている。

 ――日本馬とのコンビではヴィブロス(ドバイターフ)とネオリアリズム(クイーンエリザベス2世カップ)でGIを制覇した

 モレイラ:ドバイのレース当日は向正面の向かい風が強かったんだ。小柄な馬だから余計にその影響を受けると思って馬群に入れた。でも、直線は強いハートで抜け出してくれたね。ネオリアリズムは昨年の札幌記念で僕が騎乗したモーリス(2着)を破った馬。レースの週に初めて乗ったけど、すごく状態が良く自信を持っていた。ただ、前半はあのポジションになるとは思わなかったけど…。

 ――3コーナー手前からロングスパートで香港GIを勝った馬は見たことがない。ネオリアリズムの勝利はモレイラの手腕があってこそ

 モレイラ:そんなことはないよ。彼が最後まで勝利に向かって走ってくれたんだ。道中のペースが遅く、先行馬が残りそうな流れだったし、ネオリアリズムがいい脚を長く使えるのは札幌記念で見ていたからね。僕は馬の底力を信じて乗っただけ。騎乗依頼を頂いた堀調教師には感謝の言葉しかない。

 ――香港カップはそのネオリアリズムに騎乗

 モレイラ:秋の天皇賞はヘビーな馬場だったと聞いている。それにムーアが乗った昨年(香港マイル=9着)は距離が短かったと思う。札幌記念(体調ひと息で回避)で彼に乗れなかったのは残念だったけど、堀調教師なら何も心配はしていない。海外遠征する関係者はリスペクトしているし、春のチャンピオンとして自信を持って臨みたい。

 ――香港ヴァーズはトーセンバジルで参戦

 モレイラ:藤原英調教師は毎年、香港に遠征している日本のトップトレーナー。VTRを見たらどのポジションからでも運べそうだからシャティンの芝は合うと思う。作戦はこれから相談。

 ――最後に日本のファンへメッセージを

 モレイラ:日本の競馬ファンは母国ブラジルと同じくらい情熱的。ウイナーズサークルでの声援とサイン攻めが本当に興奮するんだ。とにかくベストを尽くすよ。

※ラッパードラゴン=ジョン・ムーア厩舎に所属し、今年1月の香港クラシックマイル、香港クラシックカップ、香港ダービーを制して史上初の香港3冠を達成。5月のチャンピオンズMは単勝1・4倍の圧倒的な支持を集めたが、向正面で競走中止。重度の骨盤骨折で集中治療が行われたものの合併症を発症して絶命した。

☆ジョアン・モレイラ=1983年9月26日、ブラジルのクリチバ生まれ。2000年にサンパウロ競馬場で騎手デビューし、09年からシンガポール、13年10月から香港に移籍した。昨シーズンは3月に1日で10戦8勝をマークして1開催日における最多勝記録を達成。そしてラッパードラゴンで史上初となる香港クラシック3冠を達成した。愛称は“マジックマン”“ゴースト”。