【天皇賞・秋】ステファノス 藤原英調教師が前哨戦にオールカマーを選択した深い意味

2017年10月24日 21時31分

ステップレースを替えて天皇賞・秋3度目の挑戦のステファノス

【天皇賞・秋(日曜=29日、東京芝2000メートル)dodo馬券】日曜の東京メーンは古馬中距離王決定戦の第156回天皇賞・秋。GI馬8頭が集結し、その中には3歳女王も参戦し、豪華なメンバーとなった。一方で本来なら人気の一翼を担うべき実績馬ながら、看板(GI)がないため伏兵的な人気となるケースも…。同レース2→3着と2年連続好走のステファノスがかなり不気味な存在だ。

 藤原英厩舎のJRA・GIタイトルは8つ。しかし、この中で1番人気で勝利したのはストレイトガールの2015年スプリンターズSのみだ。伏兵扱いの勝利ばかり。原因として推測されるのは、前哨戦→本戦の連勝がごくまれなため。エイジアンウインズが08年に阪神牝馬S→ヴィクトリアマイルを連勝したものの、サクセスブロッケン(09年フェブラリーS)やトーセンラー(13年マイルCS)、さらにエイシンフラッシュ(10年日本ダービー、12年天皇賞・秋)、ストレイトガール(15年スプリンターズS、15&16年ヴィクトリアM)と、これらすべてのGI勝利は前走敗退からの巻き返しだった。

 つまり何が言いたいかというと、前哨戦はあくまで叩き台。狙い定めたレースに能力を爆発させる厩舎術を持っているということ。今回のステファノスはこれまでの毎日王冠→天皇賞・秋(15年7着→2着、16年5着→3着)というスタイルを崩し、ステップとしてオールカマーをチョイスしてきた。GIヒットマンとも称すべき藤原英厩舎の、この怪しすぎる動きを見逃してはいけない。

 指揮官にこの理由を単刀直入に聞くと「深い意味がなさそうで、実はあるんだ」と不敵な笑み。企業秘密とも言うべきか、明確な答えは返ってこなかったが「使って素軽くなったね。(追い切りで乗った鮫島良も)『以前よりかなり良くなっている』と言っていた。中4週の分、フレッシュな状態だし、いいね」とのこと。ちなみに過去2年のように毎日王冠を使っていたら中2週。この2週間の違いが“もうひと押し”につながってくるというわけか。

 1週前追い切り(18日)はウッドで6ハロンから84・5―38・9―12・0秒。3ハロン過ぎから加速し、エイシンビジョン(古馬1600万下)の外を回って小差先着した。休み明け好走の反動もなく順調だ。田代助手は「在厩調整でしっかりケアした。しまいの反応を確かめたが、順調にここまでこられたね。もともとが叩き良化型だし、オールカマーを使った効果は大きそう」と満足げ。続けて「中山で好結果を出せたことは大きいんじゃないかな。ここへきて器用さもアップしたということだろう」と6歳にしてさらなる進化を遂げていることを強調した。

 振り返れば、天皇賞・秋で一昨年は絶頂期のラブリーデイに半馬身差。昨年は覇王モーリスに0秒4差だ。今春の大阪杯でもキタサンブラックに3/4馬身差と、GIタイトルはすぐ目の前にある。藤原英調教師は「(オールカマーは)負けはしたが、内容的には100点満点」とニヤリ。ピンポイントに狙いを絞って悲願達成――その時が来たということだろう。