【凱旋門賞】サトノダイヤモンド涙雨の15着 池江調教師「東京の二四ならエネイブルより強い」

2017年10月02日 21時43分

サトノダイヤモンド(ゼッケン9)は15着、サトノノブレス(ゼッケン10)は16着に終わった(カメラ・高橋由二)

【フランス・パリ郊外シャンティイ競馬場1日発】仏GI「第96回凱旋門賞」(芝2400メートル)は、英国3歳牝馬エネイブルが優勝。日本から挑戦したサトノダイヤモンド(牡4・池江)は15着、サトノノブレス(牡7・池江)は16着に終わった。中でもJRA馬券発売で単勝2番人気と注目を集めたサトノダイヤモンドは直線半ばで力尽き、前走フォワ賞(4着)からの巻き返しはならなかった。日本のエースがフランスで連続惨敗――。果たして、その原因はどこにあったのか。レース後の陣営取材から徹底検証する。

 日本調教馬初の快挙は今年もならなかった。

 グランプリ馬サトノダイヤモンドは馬群の外め、中団やや後ろを追走して直線に向いたが、懸命にスパートをかけたものの脚色は鈍く、最後は僚馬サトノノブレスに先着するのがやっと。18頭立ての15着に終わった。

 この日、主催者フランスギャロから発表された馬場コンディションはペネトロメーター3・6。フォワ賞の3・7(JRA表記で重馬場)より数値はわずかに良化していたが「前走と同じくらいの(重い)馬場だった」と池江調教師、ルメールは口を揃えた。

「4コーナーではとてもいい感じだったけど、最後は疲れていた。馬場が重くて反応が遅かった。ヨーロッパと日本では馬場が違う。だから同じ馬じゃなかった。重い馬場が苦手なのは個性だから仕方ない」(ルメール)

「テンからちょっと走りにくそうにしていた。日本の重い馬場だとスイスイ走るので合うと思っていたけど、深い馬場がこたえた。最終追いの時もそういう感じだったし、日本での走りができなかった」(池江調教師)

 馬の仕上がりは「ベストに近い状態」。中間呼吸器の不安が出たが、それは問題なく改善、息の入りは「春の天皇賞や、フォワ賞の時より随分よくなっていた」とトレーナー。このように前走の敗因を丹念に修正していったが、シャンティイの天候は最後の最後までサトノダイヤモンドに味方してくれなかった。

 力が足りなかったわけではない。「3歳で有馬記念を勝つのは至難の業」。池江師は常々こう語っており、実際その管理馬で“偉業”を達成したのはオルフェーヴルとサトノダイヤモンドの2頭のみ。本来の力を出し切ることができれば、偉大な厩舎の先輩にもヒケを取らない成績を残すことができる――陣営の思いは、敗れた今でも変わりない。

 池江調教師は「東京の2400メートルでやれば(今回勝った)エネイブルよりうちのほうが強い。100%とは言い切れないけど、10回やれば9回は勝つ。けれど、その時々の状況で1着を決めるのが競馬。今年の凱旋門賞は、2017年10月1日シャンティイで1着を決めるレースだった。馬場が合う年もあるし、合わない年もある。モンスターがいる年といない年もある。だから、チャレンジし続けないといけない」と悔しさをにじませつつ、前を向いた。

 気になる今後については「年内に使う可能性もあるし、使わない可能性もある。オーナーと相談してからですね。来年もこの馬で挑戦する? いろいろなことを含めて、すべて白紙です」(池江師)。

 偉業達成とはならなかったサトノダイヤモンドだが、今回の敗因が馬場にあるのは明らか。来年こそ世界の舞台で、最高の輝きを放ってもらいたい。