【凱旋門賞】最終追いで1馬身先着のサトノダイヤモンドに「威圧感」戻ったか

2017年09月29日 21時01分

【凱旋門賞「大一番で輝け! サトノダイヤモンド」集中連載4】凱旋門賞(日曜=10月1日、仏シャンティイ競馬場=芝2400メートル)に出走するサトノダイヤモンドの追い切りを見て感動したことがある。

 それは昨年の菊花賞の1週前。動き、時計ともに素晴らしかったが、それ以上に心を揺さぶられたのは馬自身が醸し出す“オーラ”だった。あの時の圧倒的な威圧感…。それを再び感じ取ることができれば、逆転が一気に現実味を帯びてくる。そんな思いを巡らせながら、エーグル調教場の芝コースに足を踏み入れた。

 現地時間27日。僚馬サトノノブレスを先導役にして最終追い切りが始まった。この日のシャンティイは朝モヤに包まれ、スタートの瞬間を確認することはできなかったが、徐々に大きくなるひづめの音で、2頭がゴール地点に近づいてくるのが分かる。先に白煙の中から現れたのはサトノノブレス。これを1馬身追いかける形でサトノダイヤモンドが内から力強く脚を伸ばしてくる。鞍上のルメールが手綱をしごいてさらに加速を促すと、朝露で湿った馬場に苦戦しながらもジワジワと差を詰め、1馬身先着フィニッシュを決めた。

 だが…。国内でサトノダイヤモンドの追い切りを見続けてきた記者には、絶好の動きには映らなかった。引き揚げてきたルメールも「状態は前走(フォワ賞=4着)より、ずっと良くなった。特に息遣いがね」と上積みをアピールしたものの、ゴール前の動きに関しては「大きな馬なので軟らかい馬場になるとつらい。最後は頭を下げて、肩が上がらなかった。加速が足りない。僕の希望としては、最後にもう少し加速してほしかった」と。

 フォワ賞の敗因も、この「軟らかい馬場=道悪」とされてきたが、一方で新たな要因が…。池江調教師は「前回は、とにかく息遣いが良くなかった。その原因を探るために内視鏡検査をしたところ、重篤な病気ではないことが分かった」と話し、ノドに不調があったことを示唆した。ただ、その対策として「(喉頭蓋を押さえる)矯正馬具を装着して、息遣いがだいぶ良化。調教でも着けたフィギュアエイト鼻革をレースでも使います」と改善が見られているとも。

 菊花賞の時ほどのすごみを感じることができなかった真の要因は? ギリギリまで答えを探り続けたい。