【スプリンターズS:東西記者徹底討論】実績のレッドファルクスか前哨戦セントウルS制したファインニードルか

2017年09月27日 21時30分

馬房で入念に手入れをされるファインニードル

【スプリンターズS(日曜=10月1日、中山芝外1200メートル)東西記者徹底討論】秋のGIシリーズ開幕戦となる第51回スプリンターズSは、その勢力図が極めて不透明。既成勢力と新興勢力、どちらを重視するかが分かれ道となる。「両刀」山口と「馼王」西谷の見解も真っ二つ。GI未経験馬と昨年の勝ち馬という対照的な狙い馬となった。

 山口心平(東スポ):最近は何かあるたびにロス、ロスってうるさいよなあ。

 西谷哲生(大スポ):ロス?

 山口:ほら、安室奈美恵が引退を発表すれば「アムロス」とか。

 西谷:ああ、○○ロスのことですね。確かあまちゃんの「あまロス」が流行始めだったでしょうか。福山ロス、逃げ恥ロス、ひよっこロス…いろいろありますよね。

 山口:そもそも安室ちゃんの引退まではまだ1年あるんだぞ。ロスなんて言うには早過ぎだろ。

 西谷:確かに。

 山口:真のロスってのは今週のスプリンターズSのような状況で使うんだ。

 西谷:え?

 山口:主役不在で混沌としたこの路線。おかげで馬券も予想も超難解。これぞ、まさに“ロードカナロス”。あの馬がいれば簡単だったのに。

 西谷:いまさらそれを言いますか。ロードカナロアがスプリンターズSを連覇したのは4年前。すでに種牡馬として産駒もデビューしてるんですから。そのロス、長過ぎでしょ。

 山口:あれ、もうそんなに昔の話だっけ?

 西谷:年取るとこれだから…。でも先輩の言いたいことは分かりますよ。それだけ長く絶対的王者不在の不安定な勢力図ですからねえ。

 山口:こういう時は外国馬の一発に期待したいけど、実績の乏しいブリザードでは…。

 西谷:なら素直に勢力図に従ってレッドファルクス◎でいいんじゃないですか。

 山口:ストレート勝負に出たか。

 西谷:マイルの安田記念(3着)でも、直線で前が壁にならなければ、もっと際どかったはず。ぶっつけといっても、そんなローテで何度も結果を出してきた馬ですからね。何の不安もありませんよ。

 山口:だよな。仕上げのさじ加減は陣営がきっちり分かっているだろうし、何より現状の短距離路線では、この馬以上に安定感ある存在は見当たらない。オレも力は認めてるので対抗にはしたが、馬券は◎ファインニードルで勝負してみたい。

 西谷:前哨戦のセントウルSの覇者といっても、さすがに実績の厚みが足りないのでは…。

 山口:ずっと勢力図が固まらないということは、伏兵陣でも突き破れる程度の壁ってこと。それに前々走の北九州記念(5着)も、前が詰まってまともに追えなかったものだし、まともなら重賞連勝でここを迎えていたかもしれないわけだからな。

 西谷:あくまで想像ですけどね。

 山口:中山や阪神に好走歴が多いように、パワー十分の走りは坂のあるコースでこそ生きる。競馬ぶりにも幅があるし、ここでも崩れなく走れそうなんだよな。

 西谷:先輩は未知の魅力にかけたいようだけど、ボクは徹底して実績重視。対抗もダンスディレクターです。骨折明けのセントウルSは陣営も半信半疑だったけど、3着と地力の高さを再アピールしました。

 山口:どちらかというと“軽め”のスピード勝負に強い印象なんだよなあ。中山の底力比べになるとどうか。

 西谷:去年はブービーといっても着差は0秒5。まともなら十分やれますよ。あとはメラグラーナですね。これもセントウルSで最速上がりの4着と復調気配は見せましたから。

 山口:じゃあ、オレは徹底して新顔に注目するわ。モンドキャンノは急坂があって前が止まりやすい中山の方が合っているはず。1週前追い切りの動きも抜群で、上積みも見込めるぞ。

 西谷:先輩は新興勢力、ボクが既成勢力中心という図式ですね。

 山口:そうだな。△の中ではだいぶ力をつけてきたワンスインナムーンも気になる存在だし。

 西谷:既成勢力では春の高松宮記念の覇者セイウンコウセイも見限れません。前走(函館スプリントS=4着)は超ハイラップを追いかけたもの。それでもバッタリ止まったわけではないですからね。高松宮記念2着レッツゴードンキ、3年前の覇者スノードラゴンなど有資格馬は多い。

 山口:既成勢力重視って割には去年の高松宮記念の覇者ビッグアーサーの名が出てこないな。

 西谷:本来ならこの路線を引っ張っていくはずの馬なんですが、今回は前哨戦を使えず、9か月半ぶりの実戦だから…。

 山口:さすがに重い印は打ちにくいか。