【新潟記念】タツゴウゲキの秋山騎手は目の前のチャンスの大切さを身をもって知る男

2017年08月31日 21時30分

小倉記念=タツゴウゲキで見事“代打”のチャンスをものにした秋山

【平松さとしの重賞サロン】1997年にデビューした秋山真一郎騎手。2年目の98年には早くも重賞を制覇した(神戸新聞杯=カネトシガバナー)。しかし、“早くも”の表現に秋山騎手は、かぶりを振って答える。

「周囲からも早い重賞制覇と言われたけど、自分としては時間を要してしまったと思いました」

 同騎手は父親も騎手だった。典型的な厩舎育ちで「幼稚園に入るかどうかというころから騎手に憧れていた」。つまりデビューからはわずか2年でも、幼いころからの夢と考えると長く感じたわけだ。

 GI勝ちとなると、さらなる時間を要した。2007年、ベッラレイアに騎乗したオークスで1番人気に支持された。直線一度は抜け出したものの、ゴール直前でローブデコルテにかわされてハナ差2着に惜敗した。結局、自身初のGI勝利はカレンブラックヒルに騎乗したNHKマイルC(12年)。ベッラレイアの惜敗から、さらに5年もかかってしまった。チャンスは一度逃すと、すぐにまた巡ってくるとは限らないことを嫌というほど思い知ったことだろう。

 そんな秋山騎手が今年の小倉記念で騎乗したのがタツゴウゲキ。M・デムーロ騎手が騎乗予定だったが、当日に落馬して急きょ回ってきた馬だった。見事にそのチャンスを生かして勝利し、今週末の新潟記念(日曜=9月3日、新潟芝外2000メートル)で再び同馬の手綱を取る。こういったチャンスを逃してはいけないことを彼自身、よく分かっている。