“おいしい”日経新春杯が大混戦に

2013年01月09日 09時00分

【トレセン発秘話】きっかけは知り合いのマスコミ関係者からのアドバイスだった。

「日経新春杯に使ってみたらどうですか。毎年メンバーが揃わないし、格下でも出られる可能性はあります。それにハンデ戦なので斤量は相当軽くなるはずですよ」

 なるほど妙案だと興味を示した新川厩舎の矢野厩務員に“追い打ち”をかけたのは佐々木厩舎の立山厩務員だ。

「あのレースはおいしいで。俺も前に格上挑戦で3着に入ったことがあるんや」

 立山厩務員がおいしい思いをしたのは07年ダークメッセージ。500万勝ち直後に新春杯に挑戦し、50キロの軽量を生かして見事大駆けを決めた。

 一部報道で明らかになったように、定年まで1年を残して2月いっぱいで勇退することが決まっている新川調教師。残り少ない期間内に重賞を使っては、という気持ちもあったという矢野厩務員は、トレーナーに直訴してマキハタテノールを日経新春杯に登録することを進言、承諾を得た。1000万下のハンデ戦で54キロの馬だけに、軽量は必至。鞍上にはその融通が利き、ダークメッセージを3着に導いた酒井を確保する万全の態勢を敷いたはずだったが…。

 メンバーが軽いことを知った各陣営が予定を前倒し、あるいは格上挑戦に踏み切って、フタを開ければ25頭もの登録馬が。マキハタテノールの出走順位は最下位の25番目。こんな状況で新川厩舎最後の重賞出走がかなうのか。

 いずれにしろ数は揃ったが、取りあえず登録した馬や調整不足でエントリーしてきた馬が多く、中身は伴っていない。一筋縄で当てられるレースではなさそうだ。

(栗東の坂路野郎・高岡功)