【大阪杯:東西記者徹底討論】キタサンブラックより充実一途の5歳馬を中心視

2017年03月29日 21時30分

心身ともに充実しているサトノクラウン

【大阪杯(日曜=4月2日、阪神芝内2000メートル)東西記者徹底討論】今年からGIに昇格した第61回大阪杯で最大のポイントになるものとは!? この一戦への勝負度合いが明暗を左右するとみた「両刀」山口&「馼王」西谷は、昨年の年度代表馬でも、昨年の日本ダービー馬でもない、狙い馬を導き出した。くしくも両者とも、ともに前走で連覇を達成した、充実一途の5歳馬に◎だ。

 

 山口心平(東スポ):いよいよ今年からGIに昇格した大阪杯だな。このレースが今後、どんな立ち位置になっていくのか、なかなか読みにくいところだが…。もしかして今の秋天みたいな微妙なポジションになるのかもな。

 

 西谷哲生(大スポ):先週のドバイ国際競走とぶつかるのが痛いですよね。当然、遠征組は不在になるし、この後のGIに向けたステップレース的なイメージで見たほうがいいんでしょうか。宝塚記念と同じ内回りにはせず、外回りの舞台設定にすれば、もう少しキャラが立ったような気もするんですけどね。

 

 山口:(春のGI)3連勝でのボーナスはあるけど、秋同様、全勝を狙いにくる馬も少ないだろうし、どの馬がどのレースに本気度マックスでくるのか、その見極めが大事になる。というわけで、本気で勝ちにきた印象のヤマカツエース◎だ。

 

 西谷:いきなりボクの本命候補を取らないでくださいよ。池添兼調教師も「夏場に弱い馬なので宝塚記念は使わない」と明言してますし、ここが勝負駆けなのは明らか。間違いなく“買い”の一頭です。

 

 山口:金鯱賞は相手に恵まれた感もあるにせよ、余裕残しの仕上げで一頭だけ突き抜けたからな。展開不向きの有馬記念でも0秒3差4着と頑張っていたし、ベストの2000メートルなら好勝負必至。前走後に池添騎手も言ってたけど、“申し分ない条件のGIができた”。充実著しいタイミングだけに運を感じるし、この流れに乗らない手はないだろ。

 

 西谷:ならボクは流れ、勢いでは負けていないサトノクラウン◎でいきます。香港ヴァーズ、京都記念と強豪揃いのGI、GIIを連勝。特に香港ヴァーズは得意の形に持ち込んだBCターフ勝ち馬ハイランドリールを差し切ってのものですからね。この価値が、まだオッズに追いついてきていない今が狙い時です。

 

 山口:抜群に切れるというタイプではないが、先行したうえで、そこからもうひと伸びできる走りは内回り向き。1週前の動きも文句なしに良かったし、まあ重い印にはなるわな。

 

 西谷:昨年の京都記念は勝ったとはいえ、イレ込みが目立ちましたが、今年は見違えるように落ち着いてましたからね。精神面の成長が、近走の安定感にもつながってるんでしょうね。もうこの馬に“大物食い”という言葉を使うのは失礼。普通に回ってくれば、普通に好勝負になります。

 

 山口:相手筆頭は無難にキタサンブラックとした。本気度という点ではそこまででもないだろうが、ぶっつけとはいえ、休養期間は3か月程度。現役屈指の力はやはり無視できない。

 

 西谷:昨年の宝塚記念でも厳しいペースの中で3着に粘ってますし、内回りなら多少、キツいペースになっても簡単には止まらないでしょうね。

 

 山口:何より快速マルターズアポジーがリードしてくれれば、離れた番手で競馬はしやすい。展開的にも向きそうだ。

 

 西谷:そのマルターズアポジーがボクの一発候補です。前走の小倉大賞典は道中、11秒台のラップが並ぶ息の入らない流れ。これを逃げ切ったのは評価できますし、もう一頭、先行して4着に残ったロードヴァンドールは次走の金鯱賞で2着に粘ってますからね。展開ひとつで粘り込みがあっても驚けません。

 

 山口:マカヒキはどう見る?

 

 西谷:京都記念(3着)は海外遠征帰りに加え、馬場(稍重)も合わなかったにせよ、牝馬のスマートレイアーにまで伸び負けたのはいただけません。今回は△で様子見が妥当じゃないでしょうか。

 

 山口:おおむね同意だな。2000メートルに短縮されるのはプラスだろうけど、逆転まではどうか。ダービー馬に対して失礼ではあるが、母系を考えると、もっと距離は短いほうがいいのかもな。

 

 西谷:2、3着候補として外せないのはステファノス。休み明けをひと叩き→中2週で本番、というのは昨秋の天皇賞で3着に食い込んだ時と同じローテ。狙ったレースにはきっちり仕上げてくる藤原英厩舎ですし、当時の再現が期待できます。

 

 山口:あとは“前年覇者”のアンビシャス。前走(中山記念=4着)は出遅れて明らかに脚を余した。まともなら巻き返しがあっていい。

 

 西谷:サクラアンプルールも相手が強化されてのタフな2000メートルは楽ではないでしょうが、一瞬の脚を生かせるようなら。