【21世紀的名馬伝説】現役時代ウオッカの脇役だったダイワスカーレット…母親としては一歩リード

2016年12月23日 12時00分

名馬伝説・ダイワスカーレット

 ダイワスカーレットといえば、必ず並び称されるのが同期のウオッカ。ともに男勝りの女傑として鳴らしたが、印象度という点では後者が断然上を行く。

 なにしろ3歳の頂上レース・日本ダービーで64年ぶりに牝馬Vを達成した馬。以後もジャパンカップなどGⅠ・5勝を積み上げ、ドバイにも3度チャレンジするなど、とにかくそのキャリアはインパクトが大だった。

 一方のダイワスカーレットは12戦8勝、2着4回。パーフェクト連対女王で、GⅠも計4勝。内容は決してウオッカに負けていないし、対戦成績も勝ち越している(5戦3勝)のだが…この馬が脇役的なポジションで語られるようになったのは、2008年秋の天皇賞の敗戦(2着)が契機だ。

 競馬ファンなら誰でもよく知る約20分のロングラン写真判定。逃げたダイワスカーレットを中団から脚を伸ばしたウオッカが追い詰め“差したとされる”レースだ。前記のような懐疑的な表現がふさわしい微妙な判定だったが、これが両馬の立ち位置を決定付けた。

 波瀾万丈のスーパーヒロインVS破綻のないコツコツクイーン。

 後者は字面からすれば輝きのない表現だが、それでもダイワスカーレットは、結果的に現役最終戦となる有馬記念を逃げて圧勝。トウメイ以来37年ぶりとなる牝馬勝利の記録を作り、そのキャラを貫いて引退した。

 現在は母親として2世対決を続ける両馬。ウオッカがタニノアーバンシーの1勝にとどまっているのに対し、ダイワスカーレットはダイワレジェンド(4勝)など計6勝と一歩リードしている。一線級を出していないという点では互角という見方もできるが、堅実派らしい軌跡で上を目指すスタイルは現役時と同様といえる(数字は16年12月8日現在)。

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