【21世紀的名馬伝説】4歳秋に覚醒し一気に世界ランク1位まで上り詰めたジャスタウェイ

2016年11月25日 12時00分

名馬伝説・ジャスタウェイ(提供=秋田書店)

“馬肥ゆる秋”という格言があるが、この言葉通り2013年秋に突然“覚醒”したのがジャスタウェイだ。

 2歳夏の新馬戦で5馬身差の圧勝を飾り、翌年春にはGⅢアーリントンカップを勝利。ビッグレース制覇への期待が高まるも、スタート難、そして詰めの甘さから、歯がゆい競馬の連続で1年半以上も勝利から遠ざかる。しかし、4歳秋の天皇賞で突然“覚醒”し、4馬身差の圧勝。その後も小回りコースの中山記念、初海外のドバイデューティフリー(15年からドバイターフに名称変更)、極悪(不良)馬場だった安田記念と異なる条件をものともせずに破竹の4連勝。日本馬初の世界ランキング1位にまで一気に上り詰めた。

 思えば父ハーツクライもデビュー戦を快勝し、3歳春にはGⅡ京都新聞杯を勝利。以後1年半以上も勝利から遠ざかってしまったが、4歳秋にジャパンカップを大接戦のハナ差2着で覚醒すると有馬記念でディープインパクトに初めて土をつける大金星。翌年の春にはドバイシーマクラシックを完勝と、あっという間にワールドホースとなった。

 よくハーツクライ産駒は晩成といわれるが、この親子はデビュー戦でいきなり勝利、3歳春には重賞制覇していた点を踏まえると、“晩成”ではなく“覚醒”型ではないだろうか。そして、そのタイミングは秋に訪れる。ちなみに2頭が覚醒したレースはどちらもプラス体重。まさに「馬肥ゆる秋」であった。

 ハーツクライからジャスタウェイのような大物がまた出るとすれば、早い時期に活躍しながら、長く勝利から遠ざかり、馬肥ゆる秋を迎えた時に覚醒できるかどうか…これにかかっているのでは? 来年デビュー予定のジャスタウェイ産駒の中に“覚醒3代目”がいるかどうか、注目したい。

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