【東京スポーツ杯2歳S】3戦すべて上がり最速ブレスジャーニー 購買価格270万円の“雑草”も力は本物

2016年11月16日 21時00分

叩き上げのブレスジャーニー

【東京スポーツ杯2歳S(土曜=19日、東京芝1800メートル)超出世レースの注目馬:雑草魂編】注目度“GI級”の第21回東京スポーツ杯2歳Sには、今年も可能性を感じさせる素質馬が多数エントリーしてきた。2012年の日本ダービー馬に輝いたディープブリランテ、14年皐月賞馬イスラボニータのような後のクラシックホースが、またまたこの超出世レースから出現することになるのか!? 雑草魂を持つ“叩き上げ”に注目してみた。

 セール購買価格はわずか270万円。父バトルプランの産駒は、それまでJRA重賞未勝利…。どうしても“地味”な印象を拭えないブレスジャーニーだが、厩舎サイドの評価はデビュー前から決して低くはなかった。番頭格の菅野助手が振り返る。

「稽古に乗ったジョッキーが珍しく、いいことを言っていたからね。ただ気性面に危うさがあったので、ヨシトミ(柴田善)も初戦は馬に競馬を教え込むような口ぶりだったけど」

 新馬戦はまさにそんなレースぶり。道中は16頭中15番手で折り合いに専念。大ベテランに、まずは“我慢すること”を教え込まれたわけだが、直線で大外に持ち出されると上がり32秒9をマーク。着順こそ3着止まりながら、レース上がりを1秒5も上回った鬼脚は“お勉強の延長”としては強烈過ぎるものだった。

 続く2戦目でアッサリ勝ち上がったのも当然。初戦と異なり中団から運ぶ形になっても、再び最速上がりをマークした。

 その後は一頓挫あって目標にしていた新潟2歳Sへの出走はかなわなかったが、菅野助手は「結果的には良かったのかも」と述懐する。

「あまりいい状態じゃなかったので北海道に放牧へ出して立て直したんだが、すごくいい気配で戻ってきた。何より以前と違って稽古でムキにならなくなっていたのが良かったよね。いい成長期間になったと思う」

 改めての重賞挑戦となったサウジアラビアRCの完勝ぶりは周知の通り。稍重馬場をモノともせず、またもメンバー最速、かつ唯一の33秒台の上がりで差し切り。堂々と東スポ杯に駒を進めてきた。

「勝った後も順調そのもの。むしろ休み明けを叩かれた上積みを感じるくらいだよ。精神的にも落ち着いているし、ここまでヨシトミが競馬を教えてきてくれたから、距離延長にも不安はない」と菅野助手が自信をのぞかせれば、1週前追い切り(南ウッド6ハロン84・8―12・7秒)に騎乗した柴田善も「変わりなくしっかり走っていたね。距離が延びるといっても1ハロンだし、東京は走り慣れたコースだから」と“不安なし”を強調した。

 ブレスジャーニーがまたも高額良血馬を蹴散らすのか。その“雑草魂”に注目だ。