【東京スポーツ杯2歳S】“超良血のエリート”ムーヴザワールド 阪神2歳新馬戦Vタイムは「史上最速」

2016年11月16日 21時01分

エリート候補生のムーヴザワールド

【東京スポーツ杯2歳S(土曜=19日、東京芝1800メートル)超出世レースの注目馬:エリート編】注目度“GI級”の第21回東京スポーツ杯2歳Sには、今年も可能性を感じさせる素質馬が多数エントリーしてきた。2012年の日本ダービー馬に輝いたディープブリランテ、14年皐月賞馬イスラボニータのような後のクラシックホースが、またまたこの超出世レースから出現することになるのか!? 本紙が注目したのは、いかにものエリート候補生と、雑草魂を持つ叩き上げだ。

 新馬戦の勝ち時計1分47秒8は、阪神開催の2歳新馬戦史上最速。ローズS勝ち馬タッチングスピーチの全弟ムーヴザワールドはデビュー戦から期待にたがわぬ走りを披露した。この良血馬には身体的な大きな特徴がある。

「とにかく跳びの大きさがハンパじゃないんだ。トレセンに入って20年以上になるけど、ここまで跳びが大きい馬は、今までいなかったんじゃないかな」


 調教パートナーの古川助手も驚く、その跳びの大きさゆえ、当初は調教時計の感覚が大きくズレてしまったという。跳びが大きいということは体全体を使って走れるということ。それが大きな推進力につながるし、無駄なエネルギー消費を避けられるため、スタミナ温存にもつながる。まさにこの馬が歴史に残るタイムで新馬Vを決められたのも、この跳びの大きさゆえだ。

「正直、デビュー前は“跳びが大きいだけ”という印象があったんだけど、レースを使った後はエンジンの吹き上がりも速くなって、グンと良くなった感じ。このあたりは血統なんだろうね」

 天性の雄大なフットワークに加え、エンジンの性能も向上したとあれば、今回はさらにパフォーマンスを上げる可能性が極めて高い。

 ムーヴザワールドを担当するのは、あの女傑ジェンティルドンナも担当していた日迫厩務員。

「キャリアを積んだ馬と、新馬を勝ったばかりの馬とでは経験の差があるし、勝ち時計が速かったといっても、それだけ時計が出やすく流れたというだけのこと」と冷静な分析をする一方で、「2番目に速かったのがバンドワゴン(13年9月=1分48秒0)と聞くと、期待してしまう面もある。ジェンティルドンナも未勝利を勝った直後のシンザン記念を勝ったし、出世する馬は新馬を勝った後だろうがなんだろうが、すぐ結果を出してしまう。今回、この馬がそれができるかということだろうね」。

 1分47秒8の時計は“一過性”のものか、非凡なポテンシャルを示すものなのか…。この東スポ杯のパフォーマンスで結論が出る。