【21世紀的名馬伝説】スピリッツミノル 見た目は父そっくりもレーススタイルは真逆

2016年11月11日 12時00分

 輝く栗毛に太い流星——見た目は父ディープスカイそっくりながら、レーススタイルは全く逆で雨が大好きなスピリッツミノル。

 父は早世したアグネスタキオンの後継種牡馬として期待されたが、芝で2勝以上挙げた産駒はたった4頭。重賞で掲示板に載った馬もいない。そもそも芝での勝ち鞍がダートの3分の1以下と自身の持ち味であったスピード&瞬発力とは正反対の、鈍重なパワー型が多い。

 その中で唯一、芝オープンで勝利を挙げているのがスピリッツミノル。しかし、全4勝含め、上がり3ハロン33秒以下がほとんどないように、この馬もスピードと瞬発力勝負では苦戦傾向。一方で雨が降って馬場が渋れば話は別だ。

 稍重以上は4戦3勝で、負けた1戦は重賞のダイヤモンドS(11番人気7着)。初勝利まで8戦を要したが、その未勝利戦は初めての芝の道悪(稍重発表)だった。

 その後、500万→すみれS(オープン)と全て逃げて3連勝するも昇級後はスピード不足から、マイペースで逃げられず。脚質転換も実らないまま、11戦連続着外となるが、2階級降級となった京橋特別で恵みの雨がスピリッツミノルに降り注ぐ。重馬場で他馬が苦しむ中、上がり最速で初めて差し切り勝ちを決めたのだ。脚質に自在性が備わった今なら、雨で馬場が渋れば、父の産駒初の芝重賞で馬券圏内、いや勝利も夢ではない。

 スピリッツミノルが出走する日はきれいな栗毛が泥まみれになるのを承知で、てるてる坊主を逆さにして、雨乞いをして応援したいものだ。

(記録は11月10日現在)

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