【豪GIメルボルンC】長距離&フルゲート24頭&ハンデ戦の難解レース

2016年10月28日 18時00分

TABで馬券を購入し、メルボルンCを楽しむ人々(ロイター)

【メルボルンC(11月1日、フレミントン競馬場・芝3200メートル)】ネット投票だけで約41億円を売り上げ、上々の滑り出しとなったJRAの海外GI発売。その第2弾=豪メルボルンCが11月1日に行われる。枠順確定(29日夜予定)の前に、このレースの概要を紹介する。

 

 メルボルンCは1861年創設のオーストラリア伝統のGI。開催されるフレミントン競馬場の当日の入場人員は約10万人。日本最大級GI、有馬記念は昨年13万人弱だから、これに負けていない。1着賞金は360万豪ドル。日本円では約3億円で、有馬記念と肩を並べる。

 

 毎年レース当日は開催州のビクトリア州では“メルボルンカップデー”という祝日になる。競馬が行われることで発生する祝日は世界で唯一だ。ビクトリア州以外でも多くの人が仕事そっちのけでカフェに集まりテレビ観戦…。「ストップス・ア・ネーション」(国を止める)という表現がふさわしい催し物だ。

 

 これほどのビッグイベントになった大きな要因はファッション。もともと欧州では「競馬は神聖なスポーツ」と認識され伝統的大レースでは入場時正装が義務付けられるが、メルボルンCは、このスタンスを発展させた。場内ではファッション&アートイベントが行われ、これに世界中のセレブリティーが集まり、場内を盛り上げる。来場する女性の多くは華やかなドレスやアクセサリーを身にまとい、競馬と並行して楽しむスタイルを定着させた(当日の来場者の半数は女性)。

 

 フルゲート24頭と不利の多い多頭数で斤量もハンデ。さらに現代競馬の主流とはいえない距離3200メートル。世界標準舞台でフェアに優劣をつけるという基準からいえば真の王者決定戦とはいえないのだが、なぜか地元では異論が出ることなくこの条件で歴史が刻まれてきた。レース取材経験の長い平松さとし氏も、「地元ファンは絶対に当ててやろうと、真剣に馬券検討をしているとは思えない(笑い)」。

 

 こんな、華やかだが、不確定要素の多いメルボルンC。昨年は単勝万馬券の伏兵が優勝したように、的中への道はなかなか厳しい。