【京都大賞典】キタサンブラック武豊 より厳しい戦いを選択する“4000勝騎手”

2016年10月06日 21時30分

米3冠2戦目のプリークネスSで直線差を詰め5着に入ったラニ(撮影・平松さとし)

【平松さとしの重賞サロン】武豊騎手がまた偉大な記録を樹立した。9月18日、JRA馬及びJRAでのレースでの通算4000勝を記録したのだ。

 

 今年、彼を取材させていただいた中で強く記憶に残っているのはラニと挑んだ米国の3冠レース。特に2冠目のプリークネスSは日本から取材に訪れたのが私一人ということもあり、強く印象に残った。

 

 そもそもケンタッキーダービーの後は2冠目をパスし、3冠目のベルモントSへ直行する予定だった。それが急きょ参戦。本来、同じ日のGIII平安Sでアウォーディーに騎乗する予定だった武豊騎手は同馬が馬主も調教師もラニと同じということでどちらに騎乗するか一任されたという。その結果、より厳しいと思われる米国の戦いを選んだのだ。

 

 結果は5着。しかし「ゴール直後に先頭に立つ内容で次が楽しみ」と語ったように続くベルモントSではさらに善戦の3着と好走した。

 

 思えば4000勝の裏にはその何倍もの負けたレースがある。敗戦の中で何をつかむかが勝てるジョッキーになり得るか否かなのだろう。

 

 その名手がGII京都大賞典(月曜=10日、京都芝外2400メートル=1着馬に天皇賞・秋優先出走権)でキタサンブラックに騎乗する。前走の宝塚記念では小差3着に敗れたが「負けたけど、改めて強い馬だと思える内容でした」と語っていた。このレースでさらなる1勝を積み重ねることを期待したい。