【新種牡馬の正体】スマートファルコン 非凡なスピードに無限の可能性が!

2016年08月31日 21時30分

【新種牡馬の正体 2016:連載6】スマートファルコンは重賞最多勝(19勝)&重賞最多連勝(9連勝)の2つの日本記録を保持する。現役時はその圧倒的なスピードで交流重賞を総なめにし、“ダート界のサイレンススズカ”とまで評された。60万円(15年は50万円)という手頃な種付け料も手伝い、2013年から164→135→142頭の種付け頭数を確保。順調な種牡馬生活が続いている。

 

「血統的に地方への比重が高くなるでしょうからね。賞金面を考えても、何百万円というような高額な設定にはできません。ただ、非常に人気をいただいていますし、実際に産駒の走りもいいですね」(社台スタリオンステーションの徳武氏)

 

 今年から種付け料を80万円へと増額。「最初は意図的に低めに設定してあったから」とは徳武氏だが、高評価なくして、種付け料アップに踏み切れるものではなかろう。

 

 中央ではビーチマリカが札幌ダート1700メートルで新馬勝ちを決めるなど、産駒も現段階ではダートが主戦場となっているが、スマートファルコン自身は芝のオープン(08年ジュニアC)で勝ち星を収めているし、何より大井の2000メートルを2分00秒4(10年東京大賞典)という芝並みのタイムで逃げ切った、そのスピードに可能性を感じずにはいられない。

 

「今はダート路線で、という意図を持って種付けするケースが多いですけど。あれだけスピードがあった馬ですし、今後の展開次第では、いろいろな場所で活躍する馬が出てきてもおかしくないと思いますよ」(徳武氏)

 

 スマートファルコンの父ゴールドアリュールは、ほかにもエスポワールシチー、コパノリッキーといった活躍馬を輩出。エスポワールシチー産駒は来年デビューを控えており、早くも後継争いが始まりそうな雰囲気だ。

 

「ダートの世界はライバルが多い。スマートファルコンのような活躍をしようと思えば、まずは交流戦で勝って、賞金を加算して…と道のりが長いですからね。いきなり大活躍を望むのではなく、一つひとつ勝ち星を重ねていくことが大切になります」

 

 スマートファルコンがその素質を開花させたのは3歳秋。クラシックシーズンが終わり、本格的にダート路線が確立されるあたりから、産駒の勝ち星量産態勢が始まるのではなかろうか。