【クイーンS】藤沢和調教師が「もっと成長する」と評したチェッキーノの成長に注目

2016年07月28日 21時00分

1998年、フランス遠征時のタイキシャトルと藤沢和調教師(撮影=平松さとし)

【平松さとしの重賞サロン】集団調教や口取り写真で鞍を置き直さないなど、今では当たり前に行われていることを最初に取り入れたのが藤沢和雄調教師だ。

 

「週に1本か2本、びっしり追ったところで馬の能力そのものは変わらない」と語り、調教中にムチで鼓舞することはなく、馬なり調教を浸透させたのも彼だ。後に川崎でリーディングを取る山崎尋美調教師が開業前に藤沢和厩舎で研修した時の面白いエピソードがある。

 

「各馬がパドックから本馬場入場へ向かうのを地下馬道で見ようと待ち構えていたら藤沢先生が来て“目を閉じて”と言われたんです」と山崎尋師。

 

 目を閉じて各馬の足音に耳を傾けると、何頭目かに明らかに力強い音を響かせる馬がいた。

 

「目を開けたらタイキシャトルでした」

 

 普段の引き運動から負荷をかけているから調教は馬なりでも結果を残せるのだと納得したという。そういえば引退式をラストラン直後に行うのも、私の記憶が正しければタイキシャトルが第1号。「トレセンに帰った後、式のためだけに競馬場に戻すのはかわいそう」という藤沢和師の考案だった。

 

 その藤沢和師が今週のクイーンS(日曜=31日、札幌芝1800メートル)にチェッキーノを送り込む。母ハッピーパスの姉シンコウラブリイは師にとって初のGI馬。マイル前後に距離を絞って使った先駆者だった。

 

「これからもっと成長する」とオークス2着直後に評したチェッキーノ。その成長ぶりに注目したい。