池添騎手 海外デビュー戦の登録名は「Kanichi Ikezeo」

2016年03月17日 21時04分

2012年ドバイで海外初勝利を挙げた池添(中央)と関係者(馬はストリートアクト=撮影・平松さとし)

【平松さとしの重賞サロン】アスコット競馬場のアシュレー氏によれば今年のシャーガーC(8月に行われる国際騎手招待シリーズ)の日本代表を池添謙一騎手で検討しているそうだ。

 

 池添騎手とはフランス、香港、ドバイなどあちこち一緒に行かせていただいた。前年の各国のダービージョッキーだけが選出される企画でドバイへ行ったのは2012年のこと。その際、彼が外国で自身初勝利を挙げたのは感動的だったが、同様に印象に残っているのが海外デビュー戦だ。

 

 それは01年のフランス、ドーヴィル競馬場。当時かの地に滞在していた武豊騎手を慕い、修業のつもりで現地入り。武豊騎手が騎乗する2鞍を観戦する予定でいた。

 

 ところが、武豊騎手が1鞍目で落馬。2鞍目が急きょ池添騎手に乗り替わったのだ。騎乗準備をしていなかった彼はパンツやブーツを武豊騎手やO・ペリエ騎手から借り「一人ワールドスーパージョッキーズ」と冷やかされて騎乗した。

 

 現地では“Kanichi Ikezeo”というめちゃくちゃなスペルで紹介されるほど無名だったが、この修業を第一歩に翌年にはアローキャリーで初のGⅠ制覇(桜花賞)を成し遂げ、さらにのちにオルフェーヴルで3冠ジョッキーとなってみせた。

 

 その池添騎手、今週のスプリングS(日曜=20日、中山芝内1800メートル=3着までに皐月賞優先出走権)では関東のエース・ロードクエスト陣営から声がかかった。「ショウナンパンドラ(昨年のジャパンC)やシンハライト(チューリップ賞)等、流れが向いてきました」と笑う彼が、レース後にもっと笑顔になることを期待したい。