競馬界の女神が飛躍を誓う年男・菱田騎手を直撃

2016年01月07日 21時02分

燃える年男・菱田(右)と稲富菜穂

【稲富菜穂のだいじょばない:新春特別編】2016年、さらなる飛躍を誓う年男が菱田裕二(23)。デビューした12年に23勝を挙げ新人賞を獲得した期待のホープは、以後も順調に勝ち星を積み上げ、15年は自身最多のGI・10鞍騎乗を達成。着実に歩を進めている。今回この若武者にアタックしたのは、ジョッキー直撃コラム「だいじょばない」を連載しているタレントの稲富菜穂。15年天皇賞・秋の“あの事件”から、16年の野望まで、余すところなく聞き出した。

 

 ――お久しぶりです。テレビリポーター時代のインタビュー以来です

 

 菱田:はい。デビュー直前に、中井(裕二騎手)と2人で…。

 

 ――そうそう、「Wゆうじ」で。実は私もあれがインタビューデビュー戦だったんです

 

 菱田:え、そうだったんですか?

 

 ――はい、緊張で何をしゃべったかほとんど覚えてないです(笑い)

 

 菱田:僕もです(笑い)。

 

 ――休日はサッカーをやるっておっしゃってましたよね。それは覚えてます

 

 菱田:でも、今は全然やってないんですよ。

 

 ――えー、どうしてですか

 

 菱田:ケガはNGなので。そのあたりはデビュー時とだいぶ意識が変わりました。特にこの1年は、どうやったら週末に最高の体調で臨めるか、考えるように。人と同じことをやっていては駄目だという気持ちが強くなってきました。

 

 ――15年を振り返ると

 

 菱田:騎乗停止が多かったのが残念。自分が未熟で、それが焦りにつながってしまったと…。落馬負傷で休んだのも初めて。自分が乗っていた馬が(他の騎手で)たくさん勝っていくのを見て情けない気持ちでした。

 

 ――その気持ちを晴らすような会心のレースは

 

 菱田:うーん、ないですね。覚えているのは悔しい競馬ばかり。特にラストインパクトの天皇賞(秋)は痛恨です。

 

 ――2コーナーで内ラチにぶつかってしまいました。あれは何があったんですか

 

 菱田:一瞬のことで説明は難しいんですけど、とにかく自分の技術のなさとしか…。松田(博)先生をはじめ関係者に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

 

 ――15年はJRA37勝

 

 菱田:勝ち星は前年(64)よりだいぶ減っていますけど、それは年の初めからある程度分かっていたことなので。

 

 ――というと

 

 菱田:意識的に主場に参戦するようにしていましたからね。より厳しい競馬の中で、自分の技術を磨こうと。この経験をこれからに生かしていきたいですね。

 

 ――15年からM・デムーロ、ルメールの外国人2人がJRAで通年騎乗

 

 菱田:2人とも技術がすごいので、盗むべきところがたくさんあると思います。ルメール騎手のコース取りなんか、すごくキレイですしね。パトロールビデオを見て研究するようにしています。

 

 ――他に競馬に向けて工夫している部分は

 

 菱田:北海道シリーズから、レースの朝には必ずコースを走って馬場チェックするようにしています。あとはトレーニング量を増やし、トレーナーさんを付けて体幹トレーニングも始めました。

 

 ――効果のほどは

 

 菱田:めちゃくちゃ足が速くなったんです(笑い)。体が進化して、すごく動きやすくなった実感があります。これまで生きてきた中で、今が最高の状態じゃないかと。

 

 ――それはすごい

 

 菱田:でも、努力はみんなしてますから。それを競馬にどう生かすかが大事なので。

 

 ――なんだか、お母さんの気持ちで応援したくなっちゃいます。では、16年の抱負を

 

 菱田:まずは、毎日の積み重ねを怠らずコツコツ続けていくことが一番。その延長として、重賞を勝つことができたら何より。16年も応援よろしくお願いします。

 

☆ひしだ・ゆうじ=1992年9月26日生まれ、京都府出身。2012年に騎手デビュー。その年いきなり23勝を挙げ、新人賞を獲得。15年終了時点でJRA176勝。目標とする騎手は福永祐一、好きなタレントは有村架純。

 

☆いなとみ・なほ=1990年12月16日生まれ。2007年にアイドルユニットに参加し、「ひとりじめ☆Teacher」でCDデビュー。関西在住の女性タレントとして幅広く活躍し、現在はKBS京都の「競馬展望プラス」、ABC「おはよう朝日です」に出演中。休日には一人で競馬場へと出向くほど競馬が大好き。また栗東でのリポーター時代には彼女が取材した馬がたびたび激走。現在でも一部のトレセン関係者からは「競馬界の女神」と呼ばれている。