死語になっていたドキドキのギャンブル用語

2011年12月20日 16時29分

【白鳥幹太:ギャンブル裏街道】先週の土曜日はWINS名古屋へ。3場開催だとなぜか馬券が当たるチャンスも“3倍”になるとの幻想を抱いてしまうのが、 悲しいかな負け組の典型パターン。最終12Rが終わってみれば、いつものようにスッカラカン。小汚い中華料理店に入ったら本紙を手にした競馬帰りの客がこ んな会話を交わしていた。
「阪神カップは代用品で助かったよ。リディルを狙ったつもりが、グランプリボスがきてくれて7-8本線で1620円なら御の字だ」
「ダイヨウヒンってなんですか?」
 声の主は作業着を着た先輩と後輩。恐らく後輩の方は競馬を覚えたてなのだろう。先輩を質問攻めにして、未知の世界に興味津々だった。
 年々、電投やネット投票に移行(逃避?)するファンが増え、近年ではレース場周辺でこんな光景はあまり見なくなった。が、よく考えてみると、これこそギャンブルが発展するためには欠かせない模範的な先輩後輩の関係のように思う。
 甘言を弄して初心者を引きずり込み、まだ見ぬ領域へ誘い込む。あとは興味を持ってくれるかは本人次第。とにかく、きっかけを与えることが大事なのだ。何もギャンブルに限った話ではない。
 話は戻って先輩後輩の会話へ。そう言えば、代用品なんて聞かなくなったなあ…。オートでは枠連は廃止になったし、競輪では枠連なんか、限りなく“日陰”に近い存在になってしまった。
 代用品や単枠指定などかつてワクワクしたギャンブル用語が今や死語となってしまったものも多数あると若者の会話から学んだ。
 今年の中央競馬も今週がオーラス開催。振り返ってみれば、競馬を覚えたてで初めて“特券”で馬券を買ったのがダイナガリバーが勝った有馬記念だった。メジロラモーヌを狙ったら、ほぼ同じぐらいの人気の同枠代用品がきて8万円を手にしてこうつぶやいた。
「競馬って結構簡単に儲かるんだな」と。明治通りを渋谷駅方面に歩きながら高をくくっていたのを思い出す。
 あれから25年。若気の至りを反省する暇もなく馬券を買い続けている。 オケラ街道を歩くにはいつのまにか寒さが一段と厳しい時期になってきたと痛感。年の瀬が迫っている。