「菊花賞軽視」の傾向加速か

2012年09月29日 18時00分

 今年のダービー2着馬で、菊花賞トライアル・GⅡセントライト記念を制したフェノーメノ(牡3・戸田)の次走が天皇賞・秋に決定した。

 菊花賞ではなく天皇賞を選んだ理由について戸田調教師は「前走で右回りを克服したが、東京のほうが相性がいい。古馬相手でも、フェノーメノにとって得意な舞台を選択した」。あくまで“適性重視”の決断だったようだが、菊花賞というレースの魅力の低減を指摘する意見もある。

 某ベテラン調教師は話す。「競馬の本質が“種牡馬選定”にあるとすれば、スピード重視の現代、3000メートルのスタミナ勝負にどれだけの価値があるか。過去には同様の考え方で藤沢和調教師が3歳のシンボリクリスエスを天皇賞・秋に出走させ、結果を出した例(02年1着)もある。この“菊軽視”の傾向は今後も加速するのでは」

 牡馬3冠の中で「最も強い馬が勝つ」といわれ、多くの名勝負が繰り広げられた伝統の一戦。ファンからは天皇賞・春と並び「長距離戦ならではの駆け引きが魅力」の声もある。“時代にそぐわない”という理由だけで廃れていくのは寂しい気もするが…。