ファンも参加できる「後藤騎手お別れ会」実現へ

2015年03月04日 06時30分

伊藤正徳調教師

 2月27日に命を絶った後藤浩輝騎手(享年40)の通夜が2日夜、茨城県内の斎場でしめやかに営まれた。密葬にもかかわらず、騎手仲間、調教師などの厩舎関係者ら約160人が参列し、故人をしのんだ。葬儀・告別式は3日に行われた。師匠の伊藤正徳調教師(66)は「そう遠くない日にファンのみなさんも含めて送ってもらう場を設けたい」と発言。派手なパフォーマンスでファンを沸かせ続けた男にふさわしい「お別れ会」が実現することになりそうだ。

 喪主を務めた妻でタレントの麻利絵さん(36)は「何よりも人を喜ばせることが大好きだった。後藤浩輝の笑顔を忘れないでください」とあいさつすると、会場からはむせび泣く声があちこちから漏れた。

 後藤騎手のデビュー時(1992年)の所属厩舎で、師匠に当たる伊藤正調教師は「オレより先に逝くのはひきょうだ、一番の親不孝だと言いたいが、それ以上に苦労していたんだと思う。(度重なる)ケガが原因とは思いたくないけど、張り詰めていたものがプツリと切れてしまったのかもしれない。何が原因かは誰が考えても分からない。本人が(もう)しゃべれないんだから」と神妙に話した。

「競馬の流れが読める男」として、その騎乗センスが高く評価されていた“ジョッキー”後藤浩輝(JRAの通算成績は1447勝)だが、より多くの競馬ファンを魅了したのはインタビュー時の派手なパフォーマンスをはじめとする“エンターテイナー”後藤浩輝だ。デビュー時から、その姿を見守り続けてきた伊藤正調教師も提案せずにはいられなかったのだろう。

「密葬にもかかわらず、これだけの人が集まってくれたのは、浩輝の人柄とやってきたことが皆さんの心にそれだけ残ったということ。とにかく、にぎやかなことが大好きな男だった。そう遠くない日にファンの皆さんから送ってもらえるような場を設けたい。楽しいことが好きだったから、ドンチャン騒ぎで」

 日を改めてイベントのような形でファン参加型の「お別れ会」を行うことを約束した。2月28日、3月1日に各競馬場に設置された献花台には、故人をしのんで足を運ぶ多くのファンの姿が見られ、2日間で中山、阪神、小倉3競馬場で計1335の花が手向けられ、記帳した人は9136人に及んだ。

 自ら「ファンサービス委員長」と名乗り、ファンサービスに徹し続けてきた男の「お別れ会」は、多くのファンが参加してにぎやかに、楽しく…。それが故人をしのぶに最もふさわしいものなのかもしれない。