ステイゴールド急死に後藤騎手「思い出のレースは失格した京都大賞典」

2015年02月06日 16時00分

2001年の京都大賞典。左からステイゴールド、落馬するナリタトップロード、テイエムオペラオー

 トップホースを数多く輩出してきた種牡馬ステイゴールド(21歳)が5日、けい養先の北海道日高町のブリーダーズスタリオンステーションで急死した。トレセンを駆け巡った悲報に関係者も少なからずショックを受けており、美浦では現役時代5回騎乗した後藤浩輝騎手(40)が当時を振り返った。

 

「01年の京都大賞典で1位入線。この馬で初勝利となるはずが、ナリタトップロードを落馬させてしまい失格に。最悪の結果に終わった印象が強いです」と、まずは苦い思い出が口をついた。しかし、同時に「あの馬の本当の強さを感じたレースでもありました」。それは当時最強だったテイエムオペラオーに先着したからだという。「直線で左に寄っていったのですが、それは決してヨレた訳ではない。強い馬に立ち向かって、食らいつこうとする動きでした」

 

 そういう独特の気性の持ち主だったので「ステイゴールドに乗る時はいつも“どうすればしっかり走らせられるだろう”と試行錯誤していました」。続けて「人間の油断や弱さを察知できるすごい馬。一瞬でもそれを悟られるとこっちの負け。レース中だけではなく、あの馬に乗っている間は常に気が張っていた。それだけにあの京都大賞典は失格になったとはいえ、ああいう(闘争心を表に出した)走りを見せてくれたのですから、ようやく自分のことを認めてくれたのかなと思いました。あの感覚を感じられたことは今でも自分の中で財産になっています」。

 

 種牡馬ステイゴールドに関しても評価は高い。「遺伝力も強かったですね。産駒は必ずお父さんが持っていた怖さや危うさを受け継いでいますから。だから自分もステイゴールド産駒に乗るときは、お父さんの時と同じように人間が負けないよう強い覚悟を持って接するようにしています」