大物候補が握る今後の札幌新馬戦

2012年09月01日 10時00分

【ローカル競馬12年夏リポート】札幌開催はラストウイーク。オーラス重賞=札幌2歳Sは例年より約1か月早まる形で施行される。下馬評は「例年以上の好メンバー」。未来の一流馬を先取りできる興味深い一戦となりそう。

 ただし開催通しての2歳戦が同じように盛況だったかといえば、うなずきかねる。物足りなさのひとつが新馬戦の出走頭数の少なさ。先週終了時点で15鞍行われたが、6年ぶりとなった4頭立てをはじめ、5頭立ても2鞍。2桁頭数はわずか4鞍で1鞍平均8・4頭にとどまった。ちなみに過去3年の1鞍平均が10・9→12・3→10・6頭なのだから、その差は歴然としている。

 タイムリミットの迫った3歳未勝利馬との入れ替えができない側面もあるのだろうが、「新馬戦が多過ぎる」と指摘する声は、関係者はもとより購買意欲をそそられなかったファンからも聞かれた。

 ジョッキー心理も多様なようで、札幌新馬で最多タイの3勝を挙げ、そのVが4、5、6頭立てだった“ミスター少頭数”の池添は「調教代わりみたいなレースが多かったね。4頭立て(札幌2歳S出走のタマモコンパスがV)の時でも馬を前に置いて、ハナに立つ競馬はしたくないと思っていた。それでも馬混みで競馬をさせるのとでは、意味合いが違ってくる。少頭数だと逆にレースが難しくなるのも確か」。

 では札幌2歳Sはどうなるのか? ラウンドワールドに騎乗する岩田の話にヒントが隠されているのかもしれない。

「若いうちは調教で教えたことを実戦で生かし、また覚えての繰り返し。その中で当然モマれるような競馬もしなきゃいけないし、初戦で楽な勝ち方をしても次につながるとは限らない。俺の乗る馬(ラウンドワールド)も本当に厳しいレースはしてないけど、3戦とも違う競馬をしてきたし、キャリアはいつも以上にアドバンテージになると思う」と経験値の差を強調する。

 ダービー翌週から新馬戦が組まれ、大物と目される若駒の早期デビューを後押しできたことは評価すべきだが、彼らが“大物候補”の殻を破れるのか。北の2歳王者決定戦は駿馬の羅針盤になると同時に、来年以降の北海道開催の番組編成にも影響を与えるかもしれない。