競走馬の3条件持つシゲルスダチ

2012年06月29日 10時00分

【トレセン発秘話】NHKマイルCで落馬した際、うずくまって動けない騎乗者・後藤を心配するかのように寄り添っていたシゲルスダチ。その姿がネットなどでファンの心を打ち「平成のキーストン」(西園調教師)として、にわかに人気が出てきた。
「今週火曜(26日)にもファンから頑張ってくださいって手紙が来ていた。すごい人気だよ」と西園師。人気だけではなく、あの事故には同馬の競走馬としての資質が表れていたという。

「レース直前に降った雨のおかげで芝には水分が残った状態。馬はバランスを崩した時にちょうど滑る形になって、ダメージを受けなかったし、そのおかげで外れた鞍がうまく後ろ脚の方から全部スポッて抜けてくれた」

 落馬した馬の後ろ脚に馬装の一部が引っかかって、それを気にして暴れ回る姿は誰でも見たことがあるだろう。シゲルスダチの場合は、運良く全て抜け落ちたことで最悪の事態を免れた。「それに体が柔らかい。だからあれだけの事故に遭っても馬は外傷もほとんど負わなかった」

 運の良さ、身体能力、さらに人気…競走馬として不可欠なものを3つも持っているというシゲルスダチ。厩舎は近3年、2→1→2着とCBC賞で連続連対。さらに西園調教師自身、3年前、同じ3歳馬、同じ52キロで連対したエイシンタイガーの「再現を狙っている」というこの馬。どんな走りをするのか、注目したい。

 (栗東の坂路野郎・高岡功)