かつての威圧感ないオルフェ

2012年06月23日 12時00分

【連載:オルフェーヴル再起動への道(5)】

 4冠馬オルフェーヴルは金曜(22日)朝は栗東坂路入り。4ハロン66・2―16・0秒でゆったりと駆け上がった。

「今日は追い切り後の調子を確認する日。予定通り来ているのが何より」(兼武助手)

 乗り手の手綱を引っ張るような闘志を外に放出し、目の輝きも増してきた。陣営には安堵のムードが流れる。

 ただし――。気合乗りに呼応する身体面の〝激変〟はまだない。

 振り返ればオルフェーヴルが深い闇へ突入する阪神大賞典の前。激戦の疲れを癒やして牧場での乗り込みペースを落としていたのだが、池江調教師はひいき目なしの最大級の称賛を与えていた。

「体全体の厚みが違ってきたね。胸前やトモのふくらみがすごい。馬体が増えながら、すべてが実になってたくましくなっている。(走る)ステイゴールド産駒の典型」

 400キロ中盤とは思えぬほどドッシリと構えた金色の馬体は、さながら馬名通りの金細工のようだった。それが「(競馬週刊誌の)写真を見れば分かるでしょ」が現在の師のジャッジそのもの。筋肉が落ち踏み込みも物足りず、かつての威圧感はそこにはない。

「今朝見ても、良くなっているのは確か」(兼武助手)。しかし、目の前にキャリア最大級の難題が横たわっているのもまた事実だ。