「ファンのため」オルフェ必死の調整

2012年06月20日 10時00分

【トレセン発秘話】オルフェーヴルが宝塚記念のファン投票で断然の1位となったことに「春の2戦であんな結果になったのにファンがここまで投票してくれた」と感謝の気持ちを表した池江調教師。

「中には小さな子が入れた票も相当あるでしょう。そういうファンがどういう気持ちで投票したのか。僕も小さいころによく投票していたから、その気持ちがよく分かる」と話す。テンポイント、ハギノカムイオー…当時、好きだった馬に投票して、その馬が宝塚記念に出走した時は「何か自分の投票で出てきたみたいに思えてすごくワクワクした」という。世界に類を見ないファン投票で出走馬が決まるシステム。ファンあってこそという日本の競馬の根幹のようなものが宝塚記念や有馬記念には見え隠れする。

「だからこそ最近の宝塚記念で暑い時季だからとか、内回りだからとかいう理由で回避する馬が多いのはどうなのかと思う」と疑問を呈する池江師。万全の状態まで持っていくには時間が足りないというオルフェーヴルだが、それでも懸命に現状でのベストを求めて調整を続けているのは「ファンあっての競馬」をトレーナーが深く意識しているからこそ。その支持が端的に投票=圧倒的1位という形になって表れたのだろう。

「これが2位とか3位だったら出走に向ける気持ちは違っていたかもしれない」と池江師。ファンが出走させたいと思う馬を指名する宝塚記念のファン投票。今回、オルフェーヴルがこのレースに向けて必死で調整しているのは、この馬のレースを見たいというファンの支持が陣営を動かしたという見方で間違いあるまい。

 (栗東の坂路野郎・高岡功)