賞金、手当削減で競馬界“冬の時代”

2012年01月24日 14時00分

 現状のJRAは売り上げ2兆円強。4兆円に届こうかというレベルまで行った、頂点の90年代に比べれば“経済規模”は約半分になっている。

 これに伴い賞金や手当の削減などのコストカットが断続的に行われ、関係者にとっても厳しい冬の時代が続いている。

 スタッフを雇い、馬を預かり利益を出さなければならない調教師の経営環境も当然ながら“極寒”。好景気の時代は馬主の間で争奪戦が繰り広げられたほど希少価値のあったJRAの馬房もいまや空きが目立ち、選手層の薄い関東(美浦トレセン)では早期退職の例が後を絶たない。

 小島貞博調教師(60)は相対的に馬の“稼ぎ”のいい関西エリア(栗東トレセン)に所属し、年間の勝ち星も極端に悪いわけではなかった(別表)。しかし、現代の厩舎経営成功のカギともいわれる、主力生産牧場である社台グループとのパイプが太かったわけでもない。

 このような中堅厩舎は90年代のような余裕のある経営は望むべくもなく、関係者によると「今はひとつ歯車が狂うと借金体質に転落してしまう危険性をはらんでいる」。小島貞厩舎も年間10勝超の星を挙げても、運営は楽ではなかったという。