【大阪杯】「究極のロングスパート戦を制するのはサングレーザー」と言える根拠

2019年03月29日 21時02分

馬房でほえるサングレーザー

【大阪杯(日曜=31日、阪神芝内2000メートル)新バージョンアップ作戦】GI馬8頭が集結した第63回大阪杯で、新VU作戦の明石尚典記者は、あえて非GⅠ馬を本命指名する勝負に出た。究極のロングスパート戦を制するのは、持続性豊かな末脚を誇るサングレーザーだ。

 GIへ昇格して今年で3年目。サンプルに限りのある現状、まだはっきりとしたレースキャラが見えてこないものの、近2年はいずれも10ハロン1分58秒台での決着。まとまった雨さえなければ、今年も1分58秒台前半を巡る攻防とみてまず間違いないだろう。

 展開のカギを握るのはやはりキセキ。昨年の天皇賞・秋以降はよどみのないラップを刻む逃げ馬へと変貌。肉を切らせて骨を断つ戦法を会得したとなれば、今回も中盤以降のペースはさほど緩むまい。スワーヴリチャードが早めに動いた昨年の後半5ハロンは57秒1。それに近い数字でのスピード持続力勝負になる公算が大とみれば、「タフな流れの中でいかに切れるか」が勝敗を分けるポイントとして浮かんでくる。

 攻略の糸口は前後半5ハロン59秒4→57秒4=10ハロン1分56秒8の高速決着となった昨年の天皇賞・秋から。先行しながら同日の500万下のVタイム(7ハロン1分21秒4)を上回る自身ラスト7ハロンラップでまとめたキセキ(46秒1+34秒7=1分20秒8)、アルアイン(46秒4+34秒5=1分20秒9)に対して、レイデオロは前日の1000万下・国立特別のVタイム(7ハロン1分19秒9)をしのぐ1分19秒8(46秒2+33秒6)。1馬身1/4差完勝も納得のハイレベルラップを刻んだ勝ち馬だったが、ことラスト7ハロンに限れば、そのさらに上をいく存在がいた。それがサングレーザーだ。中間4ハロン46秒1+上がり3ハロン33秒4で合計1分19秒5。東京芝7ハロンのレコードと同じ時計&最速上がりマークは、一介の瞬発力タイプにはできない芸当であろう。

 さらにさかのぼれば、京都芝8ハロン1分31秒3のレコードを叩き出した昨年のマイラーズCのラスト5ハロンも天皇賞・秋とピタリ一致の57秒4。レースの上がり3ハロン34秒1を大きく上回る自身33秒2とこの時も切れに切れた。レース後半がタフな流れになればなるほど、切れ味が引き出されるのがこの馬のキャラ。悲願のGIタイトル奪取へ――。激流ラップに耐性を持つ異色の瞬発力タイプが、仁川の坂を彗星のごとく駆け抜ける。