【大阪杯・東西記者徹底討論】馬体充実ワグネリアンか驚異の心肺機能持つキセキか

2019年03月27日 21時33分

半年ぶりの実戦でも、着実に体勢が整いつつあるワグネリアン

【大阪杯(日曜=31日、阪神芝内2000メートル)東西記者徹底討論】春の古馬中距離王決定戦「第63回大阪杯」にはGI馬が実に8頭エントリー。このハイレベル決戦を制するカギは柔軟性と主張する「両刀」山口に対して、「馼王」西谷はド直球の真っ向勝負。柔と剛の予想対決を制するのは果たしてどっち!?

 西谷哲生(大阪スポーツ):今週はドバイに、大阪杯…大忙しですね。

 山口心平(東京スポーツ):しかし、すごいよなぁ。あんな遠い国まで行って競馬をするなんて。

 西谷:ボクも同じことをドバイに行く厩舎の方に言ったことがあるんですが、“北海道に馬運車で行くより早く着くんだから”って。サラッと言ってましたよ。

 山口:大したもんだ。まあ、ドバイ組の不在は残念だけど、大阪杯も強いとされる4歳世代、個性派揃いの5歳世代がしのぎを削る好メンバーが揃ったな。

 西谷:バッサリ消せる馬は皆無ですし、何を切り口にするかで予想も全然変わってきますよね。

 山口:オレは◎ワグネリアン。何より立ち回りのうまさが大きな武器で、ダービーも力でねじ伏せたというより、競馬のうまさで制した感が強い。阪神の内回り2000メートルなら、その持ち味が存分に生きるはずだ。

 西谷:いやいや、立ち回りのうまさで勝ったからこそ、あのダービーで勝負付けが済んだとは思えないんですよね。まして今回は昨秋以来のぶっつけ参戦。勝ち切るまではどうでしょう。

 山口:追い切りのVTRを見る限り、馬体が充実してパワーアップ。以前の頼りなさがなくなっている印象を受けたがな。強い世代の頂点に立った馬を素直に信頼したほうがいいと思うぞ。

 西谷:ボクはストロングスタイルが売りのキセキ◎でいきます。5ハロン目から11秒台のラップが7つ連続で並ぶ殺人級の流れを自らつくって2着のジャパンCは強いの一語。勝ったアーモンドアイは化け物でしたが、この馬の心肺機能もモンスター級です。

 山口:確かに果敢な積極走は魅力だが、やはりマークされる分の弱みはある。

 西谷:有馬記念(5着)は不利な外枠からの発走でしたし、そこからハナを取りに行くのに脚を使わされました。それでも直線半ばまで見せ場十分の競馬。距離短縮の今回は多少ペースやマークが厳しくなっても押し切れると思いますよ。

 山口:エアウィンザーの金鯱賞(3着)はGI馬2頭を相手にまずまずの走り。このレベルの相手にもヒケを取らないことは証明できた。叩いた上積みが見込めるし、◎同様、上手に立ち回れる。ここでも大崩れは考えにくいな。

 西谷:実際、阪神内回りの2000メートルは〈3・1・0・0〉のパーフェクトですからね。ただGIでの乗り替わりがどうかですが…。

 山口:浜中騎手もこの馬で勝ち星があるんだから、そう心配ないだろ。乗り替わりのマイナスは最小限に収まるはずだ。

 西谷:ペルシアンナイトは跳びのきれいな馬で良馬場でこそのタイプ。稍重だった金鯱賞4着を悲観する必要はありません。昨年の大阪杯は脚を余しての2着ですから、2000メートルも十分に守備範囲でしょう。

 山口:昨年はM・デムーロ(スワーヴリチャード)の奇襲にしてやられたが、内容ある競馬をしてたよな。もともとが叩き良化型だし、オレもこの馬には注目している。

 西谷:一発候補にはマカヒキを。ひところの不振を脱してジワジワと復調してきた感がありますし、2週前のウッド、先週の坂路での動きも上々です。条件的にもここが狙いごろでは。

 山口:扱いを迷ったのは美浦のGI馬2頭。ともに先週の動きは圧巻で状態は申し分ないが…。

 西谷:あとは適性がどうかってことですね。

 山口:そう。ステルヴィオは体形的にもマイル寄りにシフトしてきた気がするし、跳びの大きいブラストワンピースも内回り2000メートルがいい条件とは思えないんだ。

 西谷:同感です。ブラストワンピースの有馬記念Vは鞍上の好騎乗があってこそ。今回もノーブレーキで回ってこれる保証はどこにもないわけですし、頭で狙うにはリスクのほうが大きい。

 山口:あとは時計勝負の小回り2000メートルに強い皐月賞馬アルアインだな。大型馬の叩き2戦目なら順当に上積みが見込める。

 西谷:初ブリンカーの効果に期待した金鯱賞(5着)でしたが、一変とまではいきませんでした。それなら、同じ皐月賞馬のエポカドーロ。狙ったレースに照準を合わせてくる藤原英厩舎の仕上げを思えば、前哨戦の中山記念0秒2差5着は悪くないと思います。