【海外競馬】米「GIIレベルS」が分割された背景

2019年03月21日 21時00分

【TPC秋山響の海外競馬解析】16日、米アーカンソー州オークローンパーク競馬場で、3歳限定のGIIレベルS(ダート8・5ハロン)が2レースに分割されて行われた。

 米国で重賞レースの分割は近年では珍しくなったが、今回の分割の背景にあったのは、カリフォルニア州を代表する競馬場=サンタアニタパークにおける競馬が現在中止されていること。

 サンタアニタではレース中、もしくは調教中のけがで命を落とす馬が続出(昨年12月26日の開催スタートから現地時間3月17日時点で22頭)したことを受け、3月5日にそれ以降の競馬開催と調教の中止を発表した(その後、調教は8日に再開。競馬はラシックスのレース当日の投与禁止に向けた段階的措置を施す、強い調教を行う際の48時間前までの許可申請などの対策を採用した上で29日に再開予定)。

 当然、3月9日にサンタアニタで行われる予定だったGIIサンフェリペS(ダート8・5ハロン)というGIケンタッキーダービーに向けた重要なレースも中止になったが、ここでオークローン側が動いた。もし出走希望馬が多くいるようならGIIレベルSを分割して行う用意があると発表、行き場を失っていたサンフェリペS組の受け入れを表明した。

 結果、バファートキュウ舎のゲームウィナー(昨年の米最優秀2歳牡馬)やインプロバブル(GIロスアラミトスフューチュリティ優勝)などサンフェリペSに出走予定だった組を中心に多くの出走馬がカリフォルニアから参戦。レースが2つに分割されて行われた。米国らしい実にフレキシブルな対応といえるだろう。

 で、レベルSの結果は…分割1レース目に出走したインプロバブル、2レース目に出走したゲームウィナーがともに単勝1倍台の圧倒的人気に応えられず、2着に敗れる波乱の結末になった。