【フィリーズR・後記】同着Vのノーワンとプールヴィル 桜花賞で通用するか

2019年03月11日 21時32分

ゴール前の大激戦は1番ノーワン、6番プールヴィルともに譲らなかった

 3着までに4・7桜花賞の優先出走権が与えられるGIIフィリーズレビュー(10日=阪神芝内1400メートル)は、12番人気ノーワン(笹田)と3番人気プールヴィル(庄野)が鼻面を揃えてゴールし、重賞では10年のオークス(アパパネ&サンテミリオン)以来の1着同着に。ノーワンに騎乗した坂井瑠星(21=矢作)はこれがうれしい重賞初制覇となった。

 内枠を利してハナに立ったアスタールビーの4ハロン通過は46秒8のミドルペース。その流れをプールヴィルは中団の内め、ノーワンはその直後のラチ沿いをともにリズム良く追走する。直線はノーワンが内を突き、プールヴィルが外から鋭い脚で伸びて馬体を併せたところがゴールだった。

 デビュー4年目。ノーワンと初コンビで重賞初制覇の坂井は「ゴールした後も勝ったかどうかはわからなかった。1番枠だったので内を突く競馬をしようと思っていた。追い切りの感触は良かったし、緩い馬場でも大丈夫だと思っていた。折り合いに問題のない馬だし、距離はマイルになっても問題ないと思います」。

 自身の重賞初制覇については「乗る機会を与えてくれた関係者に感謝したい。まずは師匠である矢作調教師にこの勝利を伝えたい」と冷静に語った。笹田助手は「内枠だったし、作戦通りの競馬をしてくれた。放牧から戻って日が浅かったけど、体も絞れてうまく調整できていたから」と勝因を分析した。

 一方、プールヴィルの庄野調教師は「勝ったか負けたか半信半疑だったけど、引き揚げてきた秋山に『(負けて)すいません』って謝られたよ」と笑いを誘った。「レースではうまく内で脚をためていたし、直線ではうまく外に出す、秋山らしい、この馬らしい競馬をしてくれた」

 桜花賞へ向けては「体のない馬なので体重が減らないようにうまく調整して挑みたい」と締めくくった。秋山は「ここ2戦は悔しい思いをしていたので勝てて良かった。(桜花賞へ向け)体がこれ以上細くならないでほしいね」と淡々と語った。

 2頭ともにスムーズな競馬ではなく根性が大きなウエートを占めた勝利。本番の桜花賞(4月7日=阪神芝外1600メートル)はどうだろうか? かつては1997年キョウエイマーチ、2005年ラインクラフトのようにこの前哨戦から桜花賞Vというケースもあったが、近10年ではフィリーズR出走組から桜花賞で連対したのは一昨年のレーヌミノル(フィリーズR=2着→桜花賞=1着)だけ。「本番に直結しないTR」との評価が定着している状況だ。

 稍重馬場で時計面での評価は難しいが、レースのインパクトとしてはチューリップ賞組、とくに完勝で大一番に進む昨年の最優秀2歳牝馬ダノンファンタジーには相当に及ばない印象。あと約1か月でどれだけ上積みできるかが本番での好走の大きなカギになる。