【海外競馬】英クラシックの主役はブエナビスタ破った名牝の子

2019年02月28日 21時30分

【TPC秋山響の海外競馬解析】日本では今週末に弥生賞(日曜=3月3日、中山芝内2000メートル=3着までに4・14皐月賞優先出走権)とチューリップ賞(土曜=3月2日、阪神芝外1600メートル=3着までに4・7桜花賞優先出走権)が行われる。クラシックがグッと近づいてきた感があるが、現在英国は障害シーズン真っ盛り。平地ファンはアンティポストといわれる前売り馬券でクラシックを夢想する時期だ。

 そのクラシックにおける現時点での最大の注目馬は、なんといってもトゥーダーンホット(牡3)だ。5月4日のGI英2000ギニー(ニューマーケット競馬場・芝8ハロン)の前売りでは、2・5倍で抜けた1番人気に支持されている。

 トゥーダーンホットはオペラ座の怪人をはじめ、ミュージカルで大成功した名作曲家ロイド=ウェバー卿の自家生産馬。父はGI愛2000ギニー馬で仏首位種牡馬のドバウィ、母はブエナビスタを下して2010年のGIドバイシーマクラシックを制したダーレミという良血馬だ。

 昨年は2馬身3/4差で快勝したGIデューハーストS(芝7ハロン)を含む4戦無敗でシーズンを終了。欧州最優秀2歳牡馬に選ばれたほか、欧州2歳ランキングでも、あの14戦無敗の名馬フランケルの2歳時と並ぶ高評価(126ポンド)を獲得。その瞬発力は目を見張るものがあり、フランケルが比較対象として俎上に載せられるのも、うなずけるだけの走りを見せている。

 この春の始動戦も、フランケルと同じGIIIグリーナムS(4月13日=ニューベリー競馬場・芝7ハロン)に設定された。

 このレースはGIIIクレイヴンS(4月17日=ニューマーケット競馬場・芝8ハロン)と並ぶ重要な英2000ギニーのステップだが、今年は珍しくクレイヴンSより前に施行される。「(クレイヴンSより)回復のための時間がわずかだが、長く取れる」(J・ゴスデン調教師)ことに加え、今年からレースのスポンサーにロイド=ウェバー卿の生産組織であるウオーターシップダウンスタッドがついたことも、ローテ決定に影響したものと考えられる。

“フランケル・ルート”を通って英2000ギニーに向かうことになったトゥーダーンホット。果たして、ひと冬越しての成長度合いは、いかほどか――。今季初戦が待ち遠しい。