【中山記念・後記】連覇ウインブライトは中山巧者か春のGI戦線の新星か

2019年02月25日 21時33分

中山千八では無敵のウインブライト(真ん中)。さあ、次はGⅠ取りだ

 豪華メンバーが集った24日のGII中山記念(中山芝内1800メートル=1着馬に3・31大阪杯優先出走権)は、昨年の覇者ウインブライト(牡5・畠山)が堂々の連覇達成。明け5歳のステイゴールド産駒が、並み居るGI馬5頭を相手に定評ある成長力を見せつけた。これで中山千八はGII3勝を含めて4戦4勝。果たして優勝馬は単なる中山巧者か、それとも春のGI戦線の新星たり得るのか?

「テン良し、中良し、しまい良し。(勝ち内容は)申し分ないね」

 主戦・松岡が振り返ったように、昨年とはひと味もふた味も違うウインブライトの連覇劇。マルターズアポジーの果敢な逃げ(5ハロン通過58秒2)は締まったガチンコ勝負を生み出した。先頭から後方までほとんど馬体が並ばない縦長の隊列で、松岡=ブライトは4番手で虎視眈々と仕掛けのタイミングを待っていた。

「こういう展開になると思っていたし、狙った位置につけられた」(同騎手)

 動きだしたエポカドーロを目標に、残り3ハロン標からギアチェンジ。先頭に立ったラッキーライラックとはラスト1ハロンで4馬身ほどの差があったが、坂を上がってもうひと伸びする姿が中山巧者たる証し。ゴール前ではきっちりと前を捕らえ、後方から追撃したステルヴィオも封印。勝ちに動いてしっかり勝ち切る、堂々のV2だった。

 V時計1分45秒5は16年ドゥラメンテを0秒4上回り、近10年では最速の数字。とはいえ同日の古馬500万下(7R・芝8ハロン)が1分33秒6で決着する高速馬場でもあった。松岡が「完成度が上がってくれば、おのずと時計勝負にも対応してくれると思っていた。時計よりも今日は内容」と語るように、注目すべき点はほかにある。

「ポジションを取りに行っても折り合える。俺が一番いい位置にいたよね(笑い)。この馬でGIを勝ちたいと思ってやってきたから。良くない時期もあったが、我慢したのが今につながった」

 松岡が口にする成長力は、デビュー以来最大となる馬体重(492キロ)が端的に示している。これまで弱点だった腰や後肢がパンとしたことで、まさに正攻法の競馬が可能に。5頭のGI馬が2~6着を占める紛れのない勝負を制した価値は、当然ながら昨年よりも断然大きい。

「今回のライバルは休み明け。GIとなれば相手も究極の仕上げだから違いますよ。ただ、結果は自信になります。目に見える成長を示しているし、この馬も“まだこれから”と思っているので」とは管理する畠山調教師。

 次走はGI大阪杯(3月31日=阪神芝内2000メートル)、もしくは香港GIクイーンエリザベスII世カップ(4月28日=シャティン競馬場・芝2000メートル)の2択で決断されるが、いずれにせよ、大仕事を期待せずにいられない本格化ムードを漂わせてきたのは確かだ。