【共同通信杯・東西記者徹底討論】ひいらぎ賞完勝ダノンキングリーか地力アップしたクラージュゲリエか

2019年02月06日 21時35分

ダノンキングリーにも底割れしていない魅力がある

【共同通信杯(日曜=10日、東京芝1800メートル)東西記者徹底討論】GIII共同通信杯をメインターゲットにした今週の予想合戦は、「独創」荒井&「馼王」西谷の定番対決。登録わずか8頭の少頭数だからこそ、予想センスがより問われる。今年から新たに加入した「分析官」岡崎に対して、キャリアの差を見せたいところだ。

 荒井敏彦(東京スポーツ):平成の終わりまで残り3か月を切ったか。

 西谷哲生(大阪スポーツ):やり残したことはないかって?

 荒井:オレは過去を振り返るより、今を大事にする性分だけどさ。

 西谷:ボクは節目を大切にしてますよ。また新人さんが入ってきたんだなあって。

 荒井:それは中洲のこと?

 西谷:違いますよ。確かに「昭和生まれで~す」と聞くと親近感を覚えますけど。

 荒井:じゃあ、昭和が終わって、平成最初の共同通信杯の勝ち馬を言ってみろ。

 西谷:え~っと1989年だから…。

 荒井:知識不足だな。なら、昨年2月に中洲で会ったのは?

 西谷:アイちゃん…分かった! 90年のアイネスフウジンの前だから、平成元年はマイネルブレーブですよ。

 荒井:ご苦労さま。何かに役立つといいね。

 西谷:また塩対応ですか。そんなことより、この共同通信杯は近年だけでもイスラボニータ(2014年)、ディーマジェスティ(16年)が皐月賞馬に、2着のドゥラメンテ(15年)は春2冠を制してます。例年、少頭数の割にクラシック馬をきっちり出しているんですよね。で、今年は2歳王者アドマイヤマーズがここから始動します。

 荒井:距離延長はそうマイナスには思わないけど、初めての長距離輸送に加え、今回ばかりは先々を見据えた一戦なのは明らかだからな。強いのは分かっちゃいるが、あえて評価を落とす手もありだろ。

 西谷:ボクがアドマイヤマーズを2番手に下げたのは“暴走”した1週前追いが気になったから。3頭併せをするつもりで最後方からスタートしたのに、3コーナーから我慢できずに先頭に立ち、そのまま後続を引き離してしまって、直線は単走追いの形に。あの追い切り内容を見ると、どうしても1ハロン延長に不安を感じてしまいます。

 荒井:折り合いを欠いて敗れたドゥラメンテのようなことがあるってか。

 西谷:というわけでダノンキングリー◎ですね。前走のひいらぎ賞は3馬身半差の完勝。何より中身が秀逸でした。中山1600メートルの大外枠から、勝負どころで大外を回って追い上げての差し切り。実質的に走った距離は、それこそ1800メートルに近かったんじゃないかと…。

 荒井:まあ、それはオーバーにしても、初戦が超スローの尻上がりラップ、2戦目がよどみないハイラップと、まったく違う流れに難なく対応したセンスは評価しないわけにはいかないよな。ライバルにとって脅威なのは確か。オレも逆転候補の筆頭にした。

 西谷:それでもクラージュゲリエ◎ですか? スローの瞬発力勝負だと切れ負けする可能性があると思うんだけどな。

 荒井:この馬は一戦ごとの成長力がすごいんだよ。前走の京都2歳Sは馬群の中でも気にするところを見せてなかったし、折り合いも実にスムーズ。そのうえで叩き合いをしっかり制した走りは札幌当時からの確かな地力アップを感じさせた。いかにも(武)ユタカさんに合いそうな馬だし、きさらぎ賞のダノンチェイサーと使い分けた池江厩舎の2週連続Vだ。

 西谷:穴ならゲバラじゃないですか。抜け出そうとした時にソラを使ったりで初戦は幼い面がくっきり。それでも最後は2着馬をねじ伏せたようにポテンシャルは相当高い。フットワークが大きく、器用なタイプではなさそうだから、東京でパフォーマンスアップが見込めます。

 荒井:オレはシュヴァルツリーゼに注目してる。初戦で本気で走っていたのは正味ラスト2ハロンくらいだろ。そこのラップが11秒1→11秒0。あえて重賞にぶつけてきた意欲を買いたい。

 西谷:伝統の京都記(日曜=10日、京都芝外2200メートル)念は復調ムードを感じるタイムフライヤーが今度は馬券になりそう。ここ2走(菊花賞=6着→中山金杯=5着)は前半のポジション取りの差が出てしまった感じ。速い脚が使えるタイプではないので、今の力のいる京都の馬場は追い風。斤量55キロなら言い訳はできません。

 荒井:いや、ここはダンビュライトの巻き返しだろ。ペースが流れると読んでいたアメリカJCC(6着)は、まさかの切れ味比べになってしまったからな。この馬にとっても荒れた京都の馬場は間違いなくプラスに出るだろ。