【有馬記念】キセキ 現役屈指のスピード持続力を存分発揮して戴冠だ!

2018年12月21日 21時03分

スポットライトを浴びるキセキ

【有馬記念(日曜=23日、中山芝内2500メートル)新バージョンアップ作戦】満天下注目の大一番「第63回有馬記念」が刻一刻と迫っている。どの馬に今年最大の命運を賭すのか――。実に悩ましいところだが、常に沈着冷静な新VU作戦の明石尚典記者は明快なラップ分析から◎キセキで勝負。かつての追い込み型から、中山向きの“機動戦士”に変身したこの馬が突出したスピード持続力でVゴールを決める。

 33秒95→34秒44→35秒12。後半戦の古馬3冠と称される天皇賞・秋、ジャパンC、有馬記念。2013~17年の勝ち馬の上がり3ハロン平均(良馬場)を並べるだけで、そのレースキャラの違いは一目瞭然となる。525・9メートルの直線が待ち受ける東京(天皇賞・秋、ジャパンC)に対して、中山内回り(有馬記念)の直線はわずか310メートル。早仕掛けを余儀なくされるコース形態では、上がり32~33秒台の爆発的な瞬発力を求められるケースは皆無に近い。瞬発力優勢の前2冠からは一転、持久力と機動力が試されるスピード持続力勝負へ。レースキャラが一変となれば、おのずとその結果も変わってこよう。

 キセキは今秋に入ってイメージを一新。瞬発力を前面に押し出した従来のスタイルから、前々で展開するスピード持続力型へと変貌を遂げた。イメチェン初戦の毎日王冠は、アエロリットを前に見る形で2番手から。結果的にはその勝ち馬に競り落とされた格好も、自身ラスト6ハロン合計は1分09秒1をマーク。続く天皇賞・秋→ジャパンCも1分09秒3→1分09秒2と、ラスト6ハロンは立て続けにスプリント戦並みのハイラップを刻んでいる。

 GI・2戦の自身ラスト6ハロンを2分割すると、天皇賞・秋=34秒6→34秒7、ジャパンC=34秒5→34秒7とすべて34秒台。いずれも勝ち馬の瞬発力に屈したとはいえ、スピード持続力型としての“覚醒”を裏付けるには十分過ぎる数字だ。

 ちなみに、毎日王冠=9ハロン1分44秒7、天皇賞・秋=10ハロン1分57秒0、ジャパンC=12ハロン2分20秒9の走破時計は、いずれも今年の当該条件ナンバー2に当たるA級時計。3、3、2着の惜敗続きは瞬発力優勢の東京だからこその見方でOKとすれば…。瞬発力に頼らない“ニュータイプ”へと進化したキセキが初めて迎える中山内回り。現役屈指のスピード持続力を存分に発揮して、今度こそ瞬発力型の猛追をしのぎ切ってみせる。