【香港国際競走】“マジックマン”モレイラ 日本馬出走4レースの戦況を詳しく解説

2018年12月04日 21時32分

エリザベス女王杯を制してリスグラシューの背で勝利をアピールするモレイラ。このシーンが香港でも見られるか

 GI連続開催の日曜(9日)は阪神で第70回阪神ジュベナイルフィリーズ(芝外1600メートル)が行われるが、より注目は香港――。シャティン競馬場で4つのGI競走(香港カップ=芝2000メートル、香港マイル=芝1600メートル、香港スプリント=芝1200メートル、香港ヴァーズ=芝2400メートル)が施行され、日本馬は9頭参戦する。そのすべてのレースでカギを握るのが香港の帝王ジョアン・モレイラ(35)。本紙インタビューで日本馬2頭を含めた自身騎乗馬だけではなく、各レースの戦況も細かく語ってくれた。

 ――まずは念願のJRA・GI初制覇を決めたリスグラシューの前走を振り返ってください

 モレイラ:エリザベス女王杯は馬のコンディションには自信があったので、あとは折り合いだと思っていました。前に壁をつくって運べれば、いい脚を使ってくれるだろうと。距離は大丈夫でしたし、直線でうまくスペースができた時には勝てるという感触がありました。

 ――今度はシャティンの2400メートルが舞台

 モレイラ:京都コースは(3~4コーナーの)下り坂などトリッキーな部分がありますが、シャティンの2400メートルはそういう面が少ないので、むしろ乗りやすいと考えています。騎乗するのが今から楽しみですね。

 ――ライバル関係については

 モレイラ:フルゲートになりますし、レーティングの高い馬が揃いました。カップではなくこちらに参戦してきたパキスタンスターは要注意ですね。それにエリザベス女王杯2着のクロコスミア、欧州勢も強い相手だと考えています。

 ――サングレーザーの香港カップについては

 モレイラ:こちらはヴァーズと違って頭数が少なくなりました。珍しいですね。いつもはフルゲートでの競馬が多いのですが…。あまりランクの高くないレースになりそうですし、流れによっては前有利の競馬になるかもしれません。ペースがどうなるかは考えどころです。

 ――勝算は

 モレイラ:秋の天皇賞は勝った馬が強かったですが、この馬もよく頑張ってくれました。道中もスムーズでしたし、2000メートルも問題ありませんでした。シャティンは東京ほどタフなコースではないので十分対応できると思います。

 ――ズバリ相手は

 モレイラ:香港のグロリアスフォーエバー、ワーザー、そして日本のディアドラがライバルになりそうです。

 ――香港スプリントは専属契約を結んだサイズ厩舎のホットキングプローンで参戦

 モレイラ:前走が初めての騎乗でしたが、重賞(GⅡジョッキークラブスプリント)を勝つことができました。フォームのいい馬ですよ。ゲートスピードが速くて、グッドポジションを取りやすい。道中の手応えもいいですし、クルージングスピードが高いです。能力のある馬です。

 ――ここまで重賞3連勝だけにチャンスも

 モレイラ:前走のいい状態でレースに臨めれば勝負になると思っています。

 ――ライバルは

 モレイラ:昨年の勝ち馬ミスタースタニングとサイズ厩舎の馬たちがライバルになりそうです。

 ――香港マイルではナッシングアイライクモアに騎乗

 モレイラ:この路線は香港馬が強いですね。特に昨シーズンの年度代表馬ビューティージェネレーションは強いと思います。前走(ジョッキークラブマイル)は逃げなくても勝つことができましたしね。日本のペルシアンナイトもいい馬ですが、一番の注目は間違いなくあの馬だと思います。

 ――11月に久々にシャティン競馬場で騎乗した時の馬場の印象は

 モレイラ:日本に来る前と後であまり変わったという感じはありませんでした。昨年の12月も前が残る競馬が多かったですし、昔に比べると前有利の馬場になってきている印象はありますが、位置取りの有利不利はペースによるところのほうが大きいと思います。

 ――最後に自身の今後の予定を教えてください

 モレイラ:12月9日から来年の6月9日まで香港のサイズ厩舎と専属騎手契約をすでに結んでいます。その後のことは未定ですが、まずはこれからの半年間、サイズ厩舎の下で競馬を勉強していく予定です。 

☆ジョアン・モレイラ 1983年9月26日、ブラジル・クリチバ生まれ。2000年にサンパウロ競馬場で騎手デビューし、09年からシンガポールへ移り、13年10月に香港に移籍した。今年はJRA通年騎手免許収得に失敗したが、短期免許で来日(約3か月)してJRA72勝。勝率34・6%、連対率49・5%は他の追随を許さない。来年、JRAの騎手試験を受けるかは未定。愛称は“マジックマン”“ゴースト”。

【ネットで馬券発売】日本馬が出走する香港国際競走4レースは即PAT会員およびA―PAT会員を対象にインターネット投票で勝馬投票券を発売。発売開始時刻は9日午前7時。UMACAは同9時20分または30分からで締め切りはいずれも各競走の発走予定時刻4分前まで。発売は単勝、複勝、馬連、ワイド、馬単、3連複、3連単の7式別。レースはグリーンチャンネルの「2018香港国際競走中継」(16時35分~18時30分=予定・無料放送)で放映される。