【天皇賞・秋】本格化サングレーザーかマクり切るスワーヴリチャードか

2018年10月24日 21時31分

躍動感十分のスワーヴリチャード

【天皇賞・秋(日曜=28日、東京芝2000メートル)東西記者徹底討論】ワグネリアン、ディアドラが回避しても、GI馬は7頭を数える、豪華絢爛の第158回天皇賞・秋は名勝負の予感が漂う。果たして古馬中距離路線の頂点に立つのは、どの馬か――。「独創」荒井と「馼王」西谷が激論を交わした。

 西谷哲生(大スポ):ワグネリアンの回避は残念です。ダービー馬3頭の揃い踏みを見たかったなぁ。

 荒井敏彦(東スポ):まあ、見応えは一つ減ったけど、2000メートルに照準を合わせた馬が揃った興味深い一戦に変わりはない。ただ、そのローテを見ると各馬バラバラで、昔とは、だいぶ様変わりしているよな。

 西谷:今、はやりの二刀流を狙う馬もいますからね。

 荒井:そのサングレーザーがオレの◎だ。札幌記念は距離を嫌って押さえ程度の評価にとどめたけど…。ゴール前の3頭の叩き合いにはしびれた。5ハロン分割で59秒1→62秒0と道中からレースが動くタフな流れ。追い出しを我慢した鞍上の好プレーもあったにせよ、ラストまで伸び切る破壊力は今までになかったもの。本格化を感じる内容だった。

 西谷:以前はハミに頼って走るところがありましたが、体がしっかりしてフォームが良くなりましたよね。ただ前回は追い出しを我慢したというよりは、前が詰まって脚がたまったのが結果的に良かった印象も。あれで2000メートルを完全攻略したとは思えません。

 荒井:相変わらず、かみ合わないな。極端に行きたい馬は不在だから、良馬場なら九分九厘切れ味比べになる。条件が好転するここは、悲願のGIタイトルをグッと引き寄せる可能性十分だろ。

 西谷:◎スワーヴリチャードがいるから、極端な切れ味勝負にはならないと思いますよ。大阪杯では後半5ハロン57秒1の超ハイラップを一気にマクって押し切った馬。仮に流れが遅ければ、早めに自分から動いて、持ち味のスピードの持久力が生きる形に持ち込むはずですから。

 荒井:まあ、2000メートルなら3本の指に入る実力馬だし、得意の左回りなら本命でも良かったんだけどな。間隔は空け過ぎないほうがいい馬なので、その分だけ2番手の扱いに。

 西谷:確かに1週前追いでは、少し体に余裕があるように見えました。それでも春のダメージの回復に時間がかかった昨年に比べれば、はるかに順調にきています。MAXのデキではなくても、普通に力を出せる状態なら勝てるでしょう。

 荒井:マカヒキは昨秋から、いいころのデキに戻りつつあっただけに、春全休が悔やまれるけどな。札幌記念(2着)で復帰した後も順調に調教メニューを消化できている。

 西谷:前走は確かに復調を感じる内容でした。

 荒井:本質的に2400メートルは長いと思っていたから、札幌記念は納得の走り。距離適性を考えれば、ジャパンC、有馬記念より、2000メートルのこのレースのほうがチャンスが大きいのは確かだろうな。

 西谷:もう一頭のダービー馬レイデオロも実力通りなら当然、勝ち負け。ただ1週前追いでアクシデントがあったと聞いています。実際、そのあたりはどうなんですか?

 荒井:4角でバランスを崩したのは確かだが、翌日には元気に坂路を駆け上がっていた。最終追い切りの内容次第では印を上げてもいいんじゃないか。

 西谷:なるほど。それなら現時点の相手筆頭はアルアインにしておきます。前走のオールカマーは海外帰りの上に、坂路中心の調教内容が気になって評価を下げてしまいましたが、2着と地力を見せてくれました。体も少し立派に見えましたから、叩いた上積みも十分期待できます。

 荒井:ヴィブロスは宝塚記念(4着)が、もったいない競馬だった。スムーズなら、もっと上の着順があったと思うぞ。

 西谷:もったいないといえば、やや出負け気味のスタートになったダンビュライトのオールカマー(3着)もそう。好位で運べていれば、もっと際どい競馬になったはず。

 荒井:ミッキーロケットは今回が正念場だな。正直、宝塚記念制覇は内がポッカリ開く絶好の競馬で運が味方した。小細工が利かない東京で同じパフォーマンスを出せるかどうか。

 西谷:穴っぽいところではステファノスですね。叩き良化型の割に秋初戦(4着)が思った以上の好内容。オールカマー経由の昨年と違って、今年は好走例の多い毎日王冠からの参戦ですし、押さえておいて損はないと思います。

 荒井:毎日王冠組では3着と復調の手応えをつかんだキセキも外せないだろ。馬にやる気が感じられたのは何よりだな。