【スプリンターズS・東西記者徹底討論】ファインニードル春秋連覇かナックビーナス逃走Vか

2018年09月26日 21時30分

強力なパートナーを迎え、ステージをワンランク上げたナックビーナス

【スプリンターズS(日曜=30日、中山芝外1200メートル)東西記者徹底討論】第52回スプリンターズSには3連覇を目指す馬、春秋スプリントGI制覇を狙う馬、さらには短距離王国・香港の刺客など、スピードスターがズラリと顔を揃えた。見応え十分の大一番に、「独創」荒井&「馼王」西谷は果たして、どう切り込むのか!?

 西谷哲生(大スポ):秋のGIシリーズが、いよいよ開幕です。

 荒井敏彦(東スポ):上がり馬もいるが、高松宮記念の上位馬が揃って出走してくるからな。基本的には春と大きく変わらないメンバー構成。比較は、そう難しくないだろ。

 西谷:と、いうことは…。

 荒井:素直にファインニードル◎だ。復帰戦のセントウルSは本番に向けて試走の意味合いが強かったし、58キロはさすがに楽ではないと思ってたけどな。ハイペースを手応え良く進み、きっちり差し切るあたりは春の王者にふさわしい走り。昨年は同じステップから本番で大敗(12着)を喫したが、夏場をしっかりと充電に充てた今年は大丈夫だろ。

 西谷:確かに陣営が仕上がり途上を強調する中での完勝劇でしたから、春秋スプリントGI制覇へ視界良好…と言いたいところですが、前走は相手関係に恵まれたのも事実。あの一戦だけで本番も安泰とは言い切れないのでは。

 荒井:そうか? 2走前の香港遠征(チェアマンズスプリントプライズ)も普通の馬なら馬群にのみ込まれていた厳しい展開。地元の強豪に交じっての4着は確かな成長の証しだろ。あえて逆らう理由はない。

 西谷:ボクはキーンランドCがとにかく強かったナックビーナス◎です。以前は抜け出すとソラを使う悪癖がありましたが、前走では、それを全く出さずに逃げ切ってしまった。よほどモレイラ騎手と手が合うんでしょう。再度の手綱で能力全開なら、高松宮記念(3着)のリベンジが期待できます。

 荒井:前走は何か吹っ切れたような横綱相撲だったよな。ただ、正攻法が勝ちパターンだけに、目標にされる不利はあるんじゃないか。

 西谷:GIとはいえ、極端な先行激化にはならなそうな組み合わせ。前半で少しのお釣りができれば、早めに来られる形になっても押し切れると思います。

 荒井:アレスバローズの重賞連勝は舞台が全く異なる中京と小倉での好パフォーマンスだから本格化と言わざるを得ない。以前は気性のコントロールが難しく、好走と惨敗とが紙一重だったが、北九州記念のイン強襲で、その不安も解消した。

 西谷:その後、セントウルSに向かわず、ここ一本に目標を絞ったローテーションも好感が持てますね。先週も坂路でいい時計が出ていましたし、仕上がりも良さそうです。

 荒井:ファインニードルの川田はCBC賞で勝利に導いたように、アレスバローズの癖も把握しているのが怖いけどな。まあ、こちらは気楽な立場。今の勢いならマークは怠れない。

 西谷:一発なら香港から参戦のラッキーバブルズじゃないですか。昨年のチェアマンズスプリントプライズ勝ちなど、実績では昨秋、今春に来日したブリザード(スプリンターズS、高松宮記念ともに5着)より、はるかに上。スプリント王国の大物が、いきなりタイトルをかっさらっても驚けません。

 荒井:ただ、この馬は極端にモマれ弱いのを香港で露呈してしまっているからな。オレはルメール騎乗のムーンクエイクのほうが面白いと思うぞ。

 西谷:初のスプリントだったキーンランドCでは9着に敗れましたが…。

 荒井:あれは適性うんぬん以前に、スタートから流れに乗れずに終わっただけ。58キロを背負っての上がり最速マークは、脚力がなければ見せられない芸当だぞ。

 西谷:昨年2着のレッツゴードンキも侮れません。キーンランドC(5着)で反応がもうひとつだったのは久々の影響でしょう。それでも大きくは負けていませんし、叩いた今回は巻き返しがありますよ。

 荒井:レッドファルクスは稽古で良く見せるタイプではないので先週の遅れは想定内。3連覇の偉業に期待したいところだが、展開待ちなのも事実だからな。押さえまでか。

 西谷:何より主戦のミルコ・デムーロが騎乗停止で乗り替わりになったのが痛い。ボクは無印にします。

 荒井:あとは斤量が魅力のラブカンプーか。物差し的な存在だけど、セントウルS(2着)はネロ(6着)と共倒れしてもおかしくない厳しい展開の中、粘ったものだからな。地力が増しているのは確かだ。