フォワ賞制覇ヴァルトガイスト 凱旋門賞へ好発進

2018年09月20日 21時34分

フォワ賞を制覇したヴァルトガイスト(撮影=平松さとし)

【TPC秋山響の海外競馬解析】先週末は欧州で凱旋門賞を占う重要レースが目白押しだった。

 中でも最も強烈なインパクトを残したのは16日、フランスのパリロンシャン競馬場GIIフォワ賞(芝2400メートル)を勝ったヴァルトガイスト(牡4=父ガリレオ)だった。後方待機から昨年のGI・BCターフの覇者タリスマニック、昨年のGI凱旋門賞2着馬クロスオブスターズを楽々差し切った走りは見事。7月にはフランスの上半期2400メートル王者を決めるGIサンクルー大賞を制した地元の実力馬が順調に秋を迎えたことを示したわけで、地の利を加味すれば、凱旋門賞でも侮れない存在だ。

 一方、敗れたとはいえタリスマニックやクロスオブスターズも叩き台としては悪い内容ではなかった。勝ち馬を含めたこの3頭はいずれも仏首位調教師28回を誇るA・ファーブル調教師の管理馬だけに本番では要マークだ。なお、このレースで逃げて6着の日本馬クリンチャーは、本番で相手が大幅に強化されることを考えると状況は厳しい。休み明け2戦目の急上昇を期待したい。

 15日に英国のドンカスター競馬場で行われたGI英セントレジャー(芝14ハロン115ヤード)はアイルランドのA・オブライエン調教師が管理するキューガーデンズ(牡3=父ガリレオ)が勝った。凱旋門賞で上位をにぎわす走りとは思えなかったが、この馬は凱旋門賞と同距離同コースのGIパリ大賞を7月に勝っており、馬場適性の高さを示している点は見逃せない。今が成長期という感じも受ける。

 同じく15日にGI愛チャンピオンS(芝10ハロン)を勝ったロアリングライオンは凱旋門賞は回避濃厚。クビ差2着だったディープインパクト産駒の日本産馬サクソンウォリアーは左前肢の屈腱炎で引退が決まった。同馬は世界有数の馬主・生産組織=クールモアの所有馬で、彼らが2011年の欧州最優秀2歳牝馬であるメイビー(父ガリレオ)を日本に送り、ディープインパクトと交配させたことで誕生(生産牧場はノーザンファーム)。通算9戦4勝でGI・2勝。今後は、アイルランドのクールモアスタッドで種牡馬入りすることが濃厚だ。